Bluetooth 4.1対応の工業用温度グレードSoC:CSR CSRB5348
CSRは、デュアルモード・システム・オン・チップ(SoC)BlueCore「CSRB5348」を発表した。Bluetooth Smartに準拠した多機能なプラットフォームで、BluetoothモジュールやIoT組み込みシステムなどの用途に向ける。
CSRは2015年2月、デュアルモード・システム・オン・チップ(SoC)BlueCoreプラットフォームを拡充し、「CSRB5348」を追加したと発表した。Bluetooth Smartに準拠した多機能なプラットフォームで、Bluetoothモジュールや組み込みシステムなどの用途に向ける。
多様な機能を1チップに集積
CSRB5348は、組み込み型Bluetooth v4.1対応無線部の他、80MHz RISC MCU、40MHz DSP、USB充電器、多様なI/Oを含む、工業用温度グレードSoCとなる。マイクロコントローラ、チャージャー、多様なアナログ、電源管理などの多様な機能を1チップに集積したことで、部品点数やコスト、実装スペースを大幅に削減できる。
さらに、システムレベルの電力消費を最小にするため、高効率ベースバンドを採用し、超低消費電力を可能にした。これにより、産業用・家庭用オートメーション、EPOS、データロガー、バーコード・リーダー、測定機器などに加え、キーボードなどの低消費電力機能を必要とする機器にも対応できる。
設計の自由度も高く、柔軟な設定が可能な22のデジタルI/Oと22のアナログI/Oを備えた。また、リチウム電池用USB充電器、ROM、RAMを組み込む他、シリアルフラッシュメモリインタフェースによるメモリ拡張オプションもあり、医療用機器、スタイラス、産業オートメーション用ソリューションなどの開発においても、柔軟な設計環境を提供できるという。
パッケージは6×6mmのVFBGAで、動作温度は−40〜+85℃。専用のソフトウェア開発キット(249米ドル〜)もあり、2015年3月に発売の予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Qualcomm、CSRを約2700億円で買収
Qualcomm(クアルコム)は、Bluetooth技術を手掛ける英国のCSRを16億英ポンド(2700億円)で買収することで両社が合意したと発表した。CSRには、Microchip Technologyも買収案を提示していた。 - 無数の機器をスマホで制御可能な「Bluetooth Smartのメッシュ技術」
CSRが提案する「CSRmesh」技術は、Bluetooth Smartを活用して、メッシュネットワークに接続されたほぼ無数の機器を、スマートフォンなどから制御することが可能となる。CSRは、クラウドシステムと連動したサービスプラットフォームなどの環境整備も進めていく考えだ。 - 波に乗るBluetooth Smart、IoT市場が後押し
ノキアの近距離通信技術から生まれたBluetoothは、携帯電話機に標準的に搭載されるようになったのはもちろん、モノのインターネット(IoT)機器でも採用が広がっている。 - IoTではZigBeeよりもBluetooth? 注目技術が勢ぞろい
Bluetooth技術のカンファレンス「Bluetooth World」が米国で開催された。BluetoothとZigBeeはよく比較されるが、モノのインターネット(IoT)分野ではBluetoothの勢いの方が強いようだ。 - Bluetooth Smart Ready対応のDSP内蔵車載機器向けIC
東芝は、Bluetooth Smart Readyに対応したIC「TC35668IXBG」を発表した。ハンズフリープロファイル、オーディオ再生プロファイル、電話帳関連プロファイルに加え、Bluetooth Low Energy機能を内蔵している。