Bluetooth Smart Ready対応のDSP内蔵車載機器向けIC:東芝 TC35668IXBG
東芝は、Bluetooth Smart Readyに対応したIC「TC35668IXBG」を発表した。ハンズフリープロファイル、オーディオ再生プロファイル、電話帳関連プロファイルに加え、Bluetooth Low Energy機能を内蔵している。
東芝は2015年2月、Bluetooth Smart Readyに対応したIC「TC35668IXBG」を発表した。カーナビゲーション機器、カーオーディオ機器、Bluetooth Speakerなど向けで、同年7月に量産を開始する予定。
TC35668IXBGは、Bluetooth version 4.0に準拠し、WBS(Wide Band Speech)ハンズフリープロファイル、オーディオ再生プロファイル(A2DP/AVRCP)、電話帳関連プロファイル(PBAP)に加え、Bluetooth Low Energy機能を内蔵している。
同社の従来製品と比べ、より高い処理能力を持つDSP(Digital Signal Processor)を搭載し、WBSハンズフリー用音響エコーキャンセラ、ノイズリダクションを可能にした。また、Sub band Codec、MP3などのオーディオ再生機能もサポートし、ハンズフリー通話や高品質のオーディオ再生などに対応できる。
2線式〜6線式までの外部無線LAN共存制御方式
外部無線LAN共存制御方式は、2線式〜6線式まで対応した。外部無線LANと同じ周波数帯の2.4GHz帯域の電波干渉を回避することで、無線LANと効率的に通信を確立できる。
さらに、Bluetooth通信ブロックは、RF送受信回路の中にAntenna switch、balun、LNA、PAなどを内蔵し、RF周辺部品を削減できる。Bluetooth通信スタックでは、Quadタイプの外部シリアルFlashROMに格納し、IC内部のRAMに読み込み/実行できる。
パッケージは、6×6×1.0mmの97ピンP-VFBGAで、2015年7月にはAEC-Q100に対応するという。
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