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LDO型リニアレギュレータで実現する定電流源Design Ideas パワー関連と電源(1/2 ページ)

リニアレギュレータの電圧出力端子とグラウンド端子との間に固定抵抗を挿入すると、簡単に定電流源を構成できる。レギュレータの出力は定電圧であり、抵抗値が固定であれば、その両端を流れる電流は一定となる。今回は、負荷の高電位側にも低電位側にも定電流源を配置できる回路を紹介する。

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 リニアレギュレータの電圧出力端子とグラウンド端子との間に固定抵抗を挿入すると、簡単に定電流源を構成することができる。レギュレータの出力は定電圧であり、抵抗値が固定であれば、その両端を流れる電流は一定となる。この定電流源は、負荷の高電位側にも配置できるし、低電位側にも配置できる。

 ここでは、高電位側に配置する場合を上流側と呼び、低電位側に配置する場合を下流側と呼ぶことにする。

回路設計における2つの制約条件

 図1は、上流側の定電流源の構成例である。上流側の場合には、正出力のリニアレギュレータを用いる。図1の例では、正電圧出力のリニアレギュレータとして、Maxim製の「MAX1818」(IC1)を使用している。


図1:上流側用の定電流源回路 (クリックで拡大)
この回路では、1.5V/ROUTの定電流を得ることができる。ROUTの値は、IC1のIN端子とGND端子の間の電位差が2.5V以上になるようなものとする。

 この回路の設計には、いくつかの制約条件がある。1つは、IC1のVCC(IN端子)とグラウンド(GND端子)の間の電位差が5.5Vを超えてはならないということである。もう1つは、IC1のIN端子とGND端子の間の電位差が、正常動作のための最小電圧である2.5V以上でなくてはならないということだ。

 この2つの要件をまとめると、IN端子とGND端子の間の電位差は、2.5V〜5.5Vでなければならないことになる。加えて、出力抵抗ROUTの両端の電位差が、得ようとしている定電流(負荷電流)が流れた際に、1.5Vになるようにする必要がある。

 この回路で、最大100Ωの負荷抵抗RLOADに対して定電流を発生させたいとしよう。その場合、IN端子に5V(グラウンドに対しての電位差)を印加するとしたら、ROUTが60Ω以上であれば正常に動作する。この抵抗値から、得られる定電流の最大値は、1.5V/60Ω=25mAとなる。このとき、IC1のIN端子とGND端子の間の電位差は最小値の5V−(25mA×100Ω)=2.5Vとなる。なお、MAX1818は、6端子SOT23パッケージであり、最大500mAの電流を供給できる。

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