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ワイヤレス給電を数時間で組み込み可能なキット:プラグアンドプレイ方式での統合が可能
IDTは、幅広いコンシューマ製品向けにワイヤレス給電キットを発表した。Qi規格に準拠した新キットは、プラグアンドプレイ方式での統合が可能であり、ワイヤレス給電機能を数時間で製品設計に組み込むことができる。
IDTは2015年8月、幅広いコンシューマ製品向けに、ワイヤレス給電キットを発表した。Qi規格に準拠した新しいトランスミッタ/レシーバ・リファレンスキットは、プラグアンドプレイ方式での統合が可能で、ワイヤレス給電機能を簡単かつ低価格で搭載できる。入力は5V、出力は5Wである。
トランスミッタ用とレシーバ用の両リファレンスキットとも、2層基板レイアウトファイルを備え、さまざまなアプリケーションに柔軟に対応できる。ボードはQi規格に準拠しているため、そのまま使用可能だ。ワイヤレス給電機能を数時間で製品設計に組み込めるため、迅速にプロトタイプ作成を進めることができる。
BOMは最適化済み、サポートツールも充実
付属のレイアウトモジュールは、システムボード上で直接取り込める。BOMは最適化されており、正確にコンポーネントを選択できるという。さらに、事前にプログラム済みの曲線設定を選択するだけで、異物検出機能(FOD)を調整できる。
新しいワイヤレス給電キットは、同社のワイヤレス給電向け半導体製品をベースとしており、使いやすいリファレンスボードと設計サポートツールを同梱。
サポートツールには、操作説明ビデオ、ユーザーマニュアル、異物検出機能(FOD)調整ガイド、レイアウトガイド、基板設計データモジュール、回路図、部品表(BOM)、ガーバーファイルなどをそろえている。
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