USB 3.1/Type-Cの概要と測定の肝:USB Type-Cの登場で評価試験はどう変わる?(1)(2/4 ページ)
高速伝送や電力供給(PD:Power Delivery)機能をサポートするUSB 3.1およびType-Cが登場し、注目を集めている。USB 3.1およびType-Cコネクタを搭載した機器を開発するに当たって、システム設計者が知っておくべき試験/評価方法について解説する。
新たに追加されたCC端子
これまでは、USB 3.1/Type-Cコネクタ/ケーブルについて、その概略を述べてきた。ここからはType-Cコネクタについて、従来のType-Aなどと大きく異なる点などを中心に紹介する。大きな特長はコネクタ形状だ。表裏のないリバーシブルなプラグ/レセプタクルを採用しているため、プラグをコネクタに挿入する時の作業性が大幅に向上した。
Type-Cコネクタは合計24端子(接点)を備えている。Type-A/Bコネクタの9端子、小型のMini/Micro-A/Bコネクタの10端子に比べると格段に多い。A1〜A12、B1〜B12と上下2段に端子を設けている。こうした端子配置にすることで下位互換性を保ちつつ、高速伝送に対応する。その上で表裏どの方向からも差し込み可能としている。端子数は増加したが形状は小型で堅牢な設計となっている。
Type-Cコネクタで新たに追加された端子の1つに「CC端子」がある。コネクタに差し込まれたプラグの向きを判別する重要な役割を持つ。また、接続された機器間における給電の方向や電流/電圧の設定、各端子の役割を確定するなどのネゴシエーションも、CC端子を介した通信によって行われる。IDチップが内蔵されているケーブルの場合は、CC端子でIDの確認が行われることになる。「SBU端子」は、将来の機能拡張用に設けられている。現時点ではDisplayPortを同時に利用する際に用いられることが決まっている。
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