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シーケンス制御が容易に設定できる電源IC:SII S-77100/77101シリーズ
セイコーインスツル(SII)は、安定したシステムの起動を可能にするパワーシーケンサIC「S-77100/77101」シリーズを発表した。外付けコンデンサを接続するだけで、シーケンスの遅延時間を制御できる。
外付けコンデンサを接続するだけ
セイコーインスツル(SII)は2015年9月、安定したシステムの起動を可能にする、パワーシーケンサIC「S-77100/77101」シリーズを発表した。複数デバイスの電源シーケンス処理、マイクロコントローラのシーケンス処理、FPGAの電源シーケンス処理、テレビ/カメラ/プリンタなどの電源シーケンス処理の用途に向ける。
S-77100/77101シリーズは、電源ICのON/OFFのタイミングを制御する電源シーケンス制御IC。外付けコンデンサを接続するだけで、シーケンスの遅延時間を制御できる。カスケード接続により、イネーブル出力を増やすことも可能。複数チャネルのイネーブル出力により、外部電源ICのイネーブル端子を順次ON/OFFすることも可能だ。
さらに、多電源を必要とするマイコンやFPGAで、各電源のON/OFFの順番を制御し、システムの電源の起動/停止タイミングを作成できる。順番に各電源を起動することで、電源の同時立ち上げ時に発生する、巨大な突入電流も回避できるという。
消費電流は3.0μA(typ)と低消費電流で、電源にかかる負荷を最小限に抑えている。電圧範囲は2.2〜5.5V、動作温度範囲は−40〜85℃で、出力形態はCMOS出力/Nchオープンドレイン出力から選択が可能。パッケージはTSSOP-8/SNT-8Aとなっている。
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