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コネクタ/ケーブルの評価では、新しい概念もUSB Type-Cの登場で評価試験はどう変わる?(2)(5/5 ページ)

連載2回目となる今回は、「USB 3.1/Type-Cコネクタ/ケーブルの評価」について解説する。特に、データレート10Gビット/秒(Gbps)を実現するインターコネクトの課題と、ネットワークアナライザを用いた検証方法について述べる。

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ネットアナの基準インピーダンスを正しく設定

 5つ目の課題は、「Type-C Alt Modeによる異なるコネクタの採用」である。例えば、DP(DisplayPort) Alt Modeの場合、USB Type-Cコネクタ側の特性インピーダンスは85Ωで、DP/mDPコネクタ側の特性インピーダンスは100Ωとなり、ケーブル両端でインピーダンスが異なる。

 この場合の測定は、テストフィクスチャの設計、校正、測定は全て50Ω(差動100Ω)で行うことを推奨する。非50Ω系を測定する場合は、ネットワークアナライザの基準インピーダンス変換機能を活用する。測定器にパラメータを設定しておけば、自動で85Ωなど指定のインピーダンスにノーマライズしてくれる。

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ネットワークアナライザの基準インピーダンス変換機能を活用し、異なる基準インピーダンス設定で挿入損失と反射損失を測定した例 (クリックで拡大) 出典:キーサイト

 差動ポートを両方とも100Ωに設定した場合と、85Ωと100Ωに設定した場合、インピーダンス不整合により、数デシベルの差が生じた。Type-C Alt Modeのように、ケーブル両端の特性インピーダンスが異なる場合、ネットワークアナライザの基準インピーダンスを正しく設定して測定することに注意しなければならない。

 次回は、USB Type-Cの送信品質評価について、より詳細に解説する。

第3回に続く

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