マルチドメイン解析機能を搭載したデジタルオシロ:ローデ・シュワルツ R&S RTO2000
ローデ・シュワルツ・ジャパンは、デジタルオシロスコープ「R&S RTO2000」を発表した。ゾーントリガー機能を搭載し、時間領域/周波数領域で最高8個ゾーンを描くことができる。複数チャンネルの周波数を同時に解析し、ノイズのスペクトラムの変動比較や時間相関の確認も可能になるという。
ローデ・シュワルツ・ジャパンは2016年3月、デジタルオシロスコープ「R&S RTO2000」を発売すると発表した。マルチドメイン解析機能を搭載し、複数のチャンネルで時間/周波数/プロトコル/ロジックの複合同時解析を高速に実施できるという。
ゾーントリガー機能を搭載
R&S RTO2000は、新たにゾーントリガー機能を搭載し、時間領域/周波数領域において画面上に任意の形で最高8個までゾーンを描くことができる。捕捉したい信号がゾーンに抵触する/しないといった条件で、スペクトラムにもトリガーをかけられるため、時間軸でのメモリのリード、ライト信号の切り分け、EMI測定での間欠的な信号の捕捉などを容易にしている。ゾーントリガー機能を使用することで、複数チャンネルの周波数を同時に解析し、ノイズのスペクトラムの変動比較や時間相関の確認も可能になるとした。
アナログ入力チャンネルでは、測定信号の時間/周波数/スペクトログラムの同時観測が可能。新たに、ピークリストやマックスホールド、ログログ表示機能を追加し、周波数解析機能を強化した。2Gサンプルのメモリも搭載可能である。
また、標準装備のヒストリー機能は、常時メモリに波形をバッファリングしているため、過去に捕捉した波形をいつでも観測できる。保存された波形は、後からでもズーム/測定/演算処理/スペクトラム解析などが可能。高分解能(HD)モードでは、最高16ビットの電圧分解能を可能とし、微小信号の詳細解析のほか、トリガーによる高分解能波形の捕捉もできる。波形更新速度は、1秒間に最高100万回としている。
ラインアップは、600MHz/1GHz/2GHz/3GHzモデルで2、4チャンネルを、4GHzモデルでは4チャンネルをそろえた。本体価格は、190万4000円(税別)。測定項目によっては、オプション追加が必要になるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- タブレットとハンドヘルド、2タイプのオシロを展開
リーダー電子は2016年3月、Micsig製のコンパクトでマルチタッチ操作が可能なタブレットオシロスコープと、マルチメーターとレコーダーが一体型したハンドヘルドDMMオシロスコープを発売した。 - インターコネクト特性の迅速評価ソリューション
テクトロニクスは、インターコネクト特性を迅速に評価/ディエンベッドできるソリューションを発表した。SignalCorrectソフトウェアとTCS70902型キャリブレーションソースを組み合わせ、同社のオシロスコープで使用する。初心者でも簡単に実行可能なのが特長だ。 - 複数の動作モードを搭載したDC電子負荷ファミリー
ケースレーインスツルメンツは、スタンドアロンタイプのプログラマブルDC電子負荷ファミリー「2380」シリーズを発表した。定電流/定電圧/定抵抗/定電力の動作モードに加えて、さまざまな自動テストモードを搭載しているという。 - 5種の機能を統合したソフトウェアベース計測器
日本ナショナルインスツルメンツは、ソフトウェアベースの計測器「VirtualBench」の新バージョンを発表した。帯域幅を350MHz、アナログチャンネル数を4チャンネルに拡張している。