インターコネクト特性の迅速評価ソリューション:テクトロニクス
テクトロニクスは、インターコネクト特性を迅速に評価/ディエンベッドできるソリューションを発表した。SignalCorrectソフトウェアとTCS70902型キャリブレーションソースを組み合わせ、同社のオシロスコープで使用する。初心者でも簡単に実行可能なのが特長だ。
テクトロニクスは2016年2月、インターコネクト特性を迅速に評価/ディエンベッドできるソリューションを発表した。SignalCorrectソフトウェアとTCS70902型キャリブレーションソースを組み合わせ、同社のリアルタイムオシロスコープ「DPO/MSO70000」シリーズで使用する。
被測定デバイス(DUT)の信号とオシロスコープの接続には、ケーブルやアダプター、RFスイッチなどのインターコネクトが使用される。信号が高速になると、インターコネクトは信号の特性に影響し、符号間干渉や遅延などの原因になるため、インターコネクトの特性評価とディエンベッドには専門知識と特殊機器が必要とされていた。
初心者でも簡単に評価可能
今回発表されたソリューションは、標準仕様の高速リアルタイムオシロスコープを使用し、初心者でも簡単で素早くインターコネクト特性を評価/ディエンベッドできる。
SignalCorrectソフトウェアでは、初期設定から挿入損失の測定、フィルターの生成と適用までの手順が提示され、特性評価のプロセスを簡素化する。手順がテキストと図で示されるなど、使いやすいGUI(Graphical User Interface)で直感的な操作を可能にしている。1回の測定で複数のフィルターを生成でき、生の波形と異なったフィルター設計の比較ができるという。
TCS70902型キャリブレーションソースは、軽量かつ小型で被測定インターコネクター(IUT)の近くに設置できる。9ピコ秒の高速エッジ出力を2つ搭載し、2入力測定、シングルエンド/差動/コモンモード信号のフルディエンベッドが行える。高速な立ち上がり時間で、高性能オシロスコープを使用した50GHz以上の特性評価にも対応した。
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