Bluetooth 4.2準拠のデュアルモードオーディオ:マイクロチップ IS206X SoCデバイスファミリー
マイクロチップ・テクノロジーは、次世代型デュアルモードBluetoothオーディオ製品「IS206X SoCデバイスファミリー」を発表した。32ビットデジタル信号処理(DSP)コアを搭載する。
ノイズ抑制とエコーキャンセル機能を搭載
マイクロチップ・テクノロジーは2016年7月、次世代型デュアルモードBluetoothオーディオ製品「IS206X SoCデバイスファミリー」を発表した。同社の高集積システムオンチップ(SoC)デバイスとモジュールから成るIS202X製品群に、BLE(Bluetooth Low Energy)機能を追加したという。
IS206Xファミリーは、スピーカー、ヘッドセット、ゲーム用ヘッドフォン向け。Bluetooth 4.2に準拠し、EDR(Enhanced Data Rate)リンクと一般的なオーディオプロファイルをサポートする。BLEとA2DP(Advanced Audio Distribution Profile)の組み合わせにより、スマートフォンとスピーカー間での通信を可能にした。
また、32ビットデジタル信号処理(DSP)コアを搭載し、ハイレゾリューションオーディオ(24ビットデジタルオーディオ)を提供できる。低レイテンシオーディオストリーミングは、各スピーカー間のオーディオ再生を正確に同期でき、複数のBluetoothスピーカーから構成されるサウンドシステムに適しているとした。
ノイズ抑制とエコーキャンセル機能を備えるほか、16kHz広帯域音声処理により、プロ用ヘッドセットなどに適した高品質な音声を提供できる。ファームウェア更新機能も搭載しており、将来的なソフトウェア向上にも対応する。
既に量産出荷を開始し、単体か、クラス1/クラス2のいずれかのデバイスを使ったモジュールを提供。モジュールは全て、アメリカ(FCC)、カナダ(IC)、EU(CE)、韓国(KCC)、台湾(NCC)、日本(MIC)の各規制機関の認証を取得している。
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