最大100Vppの入力範囲に対応するオシロスコープ:日本NI PXIe-5164
日本ナショナルインスツルメンツは、オシロスコープの新製品「PXIe-5164」を発表した。モジュール式でオープンなPXI規格で構築され、ユーザーが搭載FPGAを自由にプログラムできる。
最大34チャンネルの同時計測システムを構築可能
日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は2016年10月、オシロスコープの新製品「PXIe-5164」を発表した。モジュール式でオープンなPXI(PCI eXtensions for Instrumentation)規格で構築され、ユーザーが搭載FPGAを自由にプログラムできる。
同製品は、オフセットの調整で、100Vppで±250Vのレンジ内の信号を計測できる。2つの入力チャンネルは、最大100Vpp(ピークトゥピーク)の計測レンジを持ち、帯域幅400MHzでサンプルレート1ギガサンプル/秒、分解能14ビットでサンプリング可能だ。
モジュール性アーキテクチャを生かし、最大34チャンネルの同時計測システムをPXIシャシー内に構築できる。8レーンのPCI Express Gen2に対応。収集データを3.2Gバイト/秒のデータレートでストリーミングする。
Xilinx製の「Kintex-7 410 FPGA」は、システム開発プラットフォーム「NI LabVIEW」で開発。ユーザーは、フィルターやトリガーの処理を含むカスタムのIP(Intellectual Property)を柔軟に構築できるという。
また、ドライバソフトウェア「NI-SCOPE」に含まれる対話式ソフトフロントパネルを使用し、基本的な計測や自動化アプリケーションのデバッグ、テストプログラムの実行中にオシロスコープで取得したデータの表示が可能。NI-SCOPEはヘルプファイル、ドキュメント、サンプルプログラムに加え、C言語、Microsoft .NET、LabVIEWなど、さまざまな開発環境に対応したプログラミングインタフェースも提供する。
PCI Express対応のバスインタフェースにより、高いスループットでのデータ転送、タイミング機能、トリガ機能で1ナノ秒未満の精度での同期もできる。同社のエコシステムを活用することで、テストに要するコストを抑え、市場投入までの期間が短縮可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- データセンター用の100Gリンクトレーニングツール
テクトロニクスは2016年10月、データセンター技術デバッグ用の100Gリンクトレーニングツールを発表した。同社のオシロスコープ「DPO70000SX」シリーズ向け拡張解析ソフトウェアとなる。 - SAS 4.0規格に対応するプロトコルアナライザー
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、SAS 4.0規格に対応するプロトコルアナライザー「Sierra T244」を発表した。次世代スピードとなるデータ転送速度24Gビット/秒に対応できる。 - 110GHzまでのカバレージを提供するアナライザー
キーサイト・テクノロジーは2016年10月、最大解析帯域幅5GHzで110GHzまでの周波数カバレージを提供するシグナル・アナライザ「N9041B UXA X」シリーズを発表した。高度なフロントエンド回路を搭載し、表示平均雑音レベルを低下できる独自機能を備えているという。 - CXPI対応のシリアルトリガーとデコーディング
ローデ・シュワルツ・ジャパンは、車載LANであるCXPI対応のシリアルトリガーとデコーディング「R&S RTO-K76」と「R&S RTE-K76」を発売した。デジタルオシロスコープ「R&S RTO2000」と「R&S RTE」用のオプションで、プロトコルの詳細なデコードができるという。