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Threadにおけるボーダールーターの役割(前編)IoT時代の無線規格を知る【Thread編】(8)(2/5 ページ)

ホームネットワーク向け無線規格として注目を集める「Thread」を解説する本連載。今回からは、Threadネットワーク内のノードと外部ネットワークにある他のデバイスとの接続を行う役割を持つ「ボーダールーター」について前後編に分けて紹介する。

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ボーダールーターデバイスの種類

 Threadボーダールーターを組み込めるデバイスには、2つのカテゴリーがある。

  • 施設にあるネットワーク装置と居住者向けゲートウェイ
  • コンシューマー製品で、Threadインタフェースと他の接続手段を併せ持つもの

 典型的なホームネットワークでよく使われるシナリオでは、アクセスポイントやホームルーターのような特定のネットワークデバイスを使用して、ローカルエリアネットワークと外部のWAN(Wide Area Network)との間にあるインターネットアクセスサービスとルーティングを行う。

 これらのデバイスは、プロバイダーの観点からは、通常カスタマーエッジやオンプレミス装置と呼ばれる。特定のネットワーク装置や構内のゲートウェイは、Threadの物理ネットワークインタフェースとして装備され、ボーダールーターの役割を担うことができる。一方で、ボーダールーター機能は、より容易でシンプルにThreadとWi-Fiインターェースの両方を持つコンシューマー家庭製品に組み込むこともできる。

複数リンク層インタフェース

 ボーダールーターの組み込みの必要条件として、複数のリンク層のインタフェースを持つことが挙げられる。図2と図3はオンボードインタフェースの観点から、2つのボーダールーターデバイスのカテゴリーを示す。


図2:構内ネットワークデバイスとしてのボーダールーター (クリックで拡大)

図3:コンシューマー機器としてのボーダールーター (クリックで拡大)

 ネットワーク機器が、WANやVPN(Virtual Private Network)への接続を行う複数の内部インタフェースでIPルーティングの可能性を持たせるために、Wi-Fiと同様に特定の無線LANポートとしてThreadインタフェースを搭載することが期待される。

 コンシューマー機器は通常より少ない数のインタフェースを装備し、より制約されたシステム内で稼働する。

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