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電源のマルチタスク処理を強化したマイコン:サンケン電気 MD6603
サンケン電気は2017年2月、デジタル制御電源向けマイコン「MD6603」を発表した。独自のマルチタスク処理用プロセッサ「EPU(Event Processing Unit)」を内蔵し、デジタル制御電源に必要な複雑なリアルタイム処理を低遅延で実行できるという。
ゼロ時間でタスク切り替え可能なEPU
サンケン電気は2017年2月、デジタル制御電源向けマイコン「MD6603」を発表した。独自のマルチタスク処理用プロセッサ「EPU(Event Processing Unit)」を内蔵し、デジタル制御電源に必要とされる複雑なリアルタイム処理を低遅延で実行できる。
MD6603は、プロセッサ・コアとしてCPU、TinyDSP、EPUを搭載。EPUは、ゼロ時間でタスク切り替えが可能な16ビットプロセッサで、遅延を抑えて複数のタスク処理を実行できる。他に、4Mサンプル/秒で変換可能な12ビットのA-Dコンバーター(2ユニット)、レファレンス電圧付きコンパレーター、汎用オペアンプなどを内蔵した。
動作電圧は3.3Vで、最大60MHzで動作する。PWM出力は、分解能1.04ナノ秒でデューティ設定が可能だ。A-Dコンバーター、TinyDSP、EPU、PWM間でデータを自動転送すると、CPUを介さず電源制御が可能になり、CPUはシステム処理に専念できるという。
2017年4月からサンプル出荷を開始し、量産出荷は同年10月からの予定。サンプル価格は500円(税別)となる。同社では電源や照明、通信分野などでの利用を見込む。
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