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出力電流40Aの同期整流降圧型DC-DCコンバーター:日本TI TPS543C20
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、独自の内部補償型ACM(アドバンスド電流モード)制御トポロジーを内蔵した降圧型DC-DCコンバーター「TPS543C20」を発表した。入力電圧16V、出力電流40Aで、周波数同期をサポートしている。
独自の内部補償型ACM制御トポロジーを採用
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2017年9月、独自の内部補償型ACM(アドバンスド電流モード)制御トポロジーを内蔵した、降圧型DC-DCコンバーター「TPS543C20」を発表した。入力電圧16V、出力電流40Aで、周波数同期をサポートしている。
TPS543C20が採用するACM制御トポロジーは、内部でランプ波を生成し、幅広いスイッチング周波数にわたって安定度を調整する能力を備えている。この機能により、従来の固定周波数動作による低ノイズ特性に加え、COT(コンスタントオンタイム)制御による高速過渡応答特性を外部補償なしで可能にした。
低オン抵抗のハイサイド、ローサイド制御用パワーMOSFETを集積し、40Aのピーク負荷電流時に変換効率90%以上を達成する。また、2個をスタック接続して並列構成とすることで、POL(ポイントオブロード)電源として最大80Aの電流を供給できる。
動作温度範囲は−40〜125℃で、全ての温度範囲で0.5%のリファレンス電圧精度を保持する。完全差動リモート電圧センシングにより、ディープサブミクロンプロセッサ製品の電源電圧精度要件を満たした。
5×7×1.5mmの40ピンQFNパッケージで供給され、1000個購入時の参考単価は5.24米ドルとなっている。
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