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Android 8.0対応の車載用SoC向けパッケージ:ルネサス R-Carリファレンスパッケージ for Android
ルネサス エレクトロニクスは、車載情報システム用SoC(System on Chip)「R-Car」向けに、Android 8.0対応の「R-Carリファレンスパッケージ for Android」を発表した。ソフトウェアとして、最新のAndroid 8.0に対応したBSPを搭載した。
Android 8.0に対応したBSPを搭載
ルネサス エレクトロニクスは2017年10月、車載情報システム用SoC(System on Chip)「R-Car」向けに、Android 8.0対応の「R-Carリファレンスパッケージ for Android」を発表した。車載システムに必要な機能への対応があらかじめ組み込まれたAndroid 8.0と同社の車載情報システム用SoCを組み合わせることで、Androidでの車載情報用プラットフォームの構築が容易になる。
ハードウェア環境として、R-Carのリファレンスボードと拡張ボードを搭載。ソフトウェアとして、最新のAndroid 8.0に対応したBSP(ボードサポートパッケージ)を搭載した。Android 8.0は車載対応のためのフレームワークが標準搭載されており、同パッケージを利用することで、スマートフォン用の高度なクラウドサービスが車でもシームレスに利用可能になる。
Androidプラットフォームはスマートフォンを中心に世界中に普及し、Androidをベースにしたエコシステムが形成されている。このエコシステムを背景に、他分野への応用も進んでいるが、車載用への適用にはスマートフォン向けのAndroidをカスタマイズする必要があった。
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