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サーミスタ(3) ―― NTCサーミスタによる温度検出回路中堅技術者に贈る電子部品“徹底”活用講座(13)(4/4 ページ)

今回は、NTCサーミスタの基本的な用語解説と、NTCサーミスタの応用回路例としての温度検出回路について説明します。

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結果検証

 図1のサーミスタを用い、25〜85℃の検出回路を作成します。
  R25=10K、
  R55=3.489K、
  R85=1.452K、
  印加電圧ESは1VDCです。
 これらの値からRsを求めます。

 このRsの値を図3に代入し、25〜85℃の温度特性を解析した結果を図4に示します。


図4:温度検出特性例(Rs=2.44K)

 得られた曲線は小さいうねりがありますが、図4の特性の直線近似は、
 Eo=7.379×10-3Ta+5.499×10-3

なので、同じ検出電圧で比較した場合の温度の最大誤差は+0.78〜−0.85℃程度です。

 NTCサーミスタの説明については今回で終了し、次回は正の温度特性を持つPTCサーミスタについて説明します。

執筆者プロフィール

加藤 博二(かとう ひろじ)

1951年生まれ。1972年に松下電器産業(現パナソニック)に入社し、電子部品の市場品質担当を経た後、電源装置の開発・設計業務を担当。1979年からSPICEを独力で習得し、後日その経験を生かして、SPICE、有限要素法、熱流体解析ツールなどの数値解析ツールを活用した電源装置の設計手法の開発・導入に従事した。現在は、CAEコンサルタントSifoenのプロジェクト代表として、NPO法人「CAE懇話会」の解析塾のSPICEコースを担当するとともに、Webサイト「Sifoen」において、在職中の経験を基に、電子部品の構造とその使用方法、SPICE用モデルのモデリング手法、電源装置の設計手法、熱設計入門、有限要素法のキーポイントなどを、“分かって設計する”シリーズとして公開している。


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