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コイル一体型の“マイクロ”降圧DC-DCコンバーター:トレックス XCL22xシリーズ
トレックス・セミコンダクターは、入力18Vに対応し、コイルを一体化した降圧microDC-DCコンバーター「XCL225」「XCL226」シリーズを発表した。
外付け抵抗によりソフトスタート時間が調整可能
トレックス・セミコンダクターは2018年5月、コイルを一体化した降圧DC-DCコンバーター「XCL225」「XCL226」シリーズを発表した。現在量産中で、参考価格は200円(税別)。冷蔵庫やエアコン、給湯器、レコーダー、カムコーダー、低消費電力システムなどの用途を見込む。
入力電圧範囲は3〜18Vで、出力電圧を外付け抵抗によって1〜15Vの範囲で設定できる。最大出力電流は0.5A、発振周波数は1.2MHz。パッケージには、3.0×3.0×1.7mmのDFN3030-10Bを採用している。
両シリーズは、過電流制限、積分ラッチ、自動復帰、サーマルシャットダウンなどの保護回路を持つ。1.0ミリ秒に内部設定されたソフトスタート機能は、外付け抵抗によりソフトスタート時間が調整可能だ。
外付け部品にセラミックコンデンサーを2個追加するだけで回路が構成でき、コイルの内蔵したことによって基板レイアウトを容易にした。また、不要な輻射ノイズや回路の動作不具合を最小限に抑える。
XCL225は、PWM制御で動作周波数を固定し、出力リップル電圧を小さく抑える。XCL226は、PWM、PFMの自動切換制御により、軽負荷時の動作周波数を下げて損失を低減。軽負荷から高負荷まで全領域で高効率を発揮する。
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