機能強化した32ビットマイコンの第3世代CPUコア:ルネサス RXv3
ルネサス エレクトロニクスは、32ビットマイコン「RX」ファミリーの第3世代CPUコア「RXv3」を発表した。EEMBCベンチマーク測定によると、CoreMark/MHz値が最大5.8まで向上し、CoreMark/mA値は44.8を達成した。
ルネサス エレクトロニクスは2018年10月、32ビットマイコン「RX」ファミリーの第3世代CPUコア「RXv3」を発表した。EEMBCベンチマーク測定によると、CoreMark/MHz値が最大5.8まで向上し、高い組み込み処理性能と電力効率、応答性を可能にした。
前世代の「RXv2」アーキテクチャをベースに構築しつつ、5段スーパースカラアーキテクチャの機能や倍精度浮動小数点ユニット(FPU)機能を強化。高い電力効率を維持しながら、より多くの命令をパイプラインで同時に実行できる。
CoreMark/mA値44.8を達成
省電力のキャッシュ設計手法を採用しており、オンチップフラッシュメモリの読み出し(命令フェッチ)に必要なアクセス時間と消費電力を抑えた。CoreMark/mA値は44.8を達成している。
また、割り込み応答時間を大幅に高速化し、シングルサイクルのレジスタ一括退避機能に対応するオプション機能も用意した。最大256バンクの専用レジスタ退避バンクを活用すれば、リアルタイム用途の組み込みシステムで必要となる割り込み処理のオーバーヘッドを最小限に抑えることができる。
現行のRXファミリーとはCPUコア互換性を備え、開発環境を継続して利用することも可能だ。共通のCPUコア命令セットを採用する他、バイナリの互換性があるため、前世代のコア用に作られたアプリケーションもRXv3ベースのマイコンで使用できる。
RXv3コアを搭載した新たなRXマイコンは、2018年第4四半期末までにサンプル出荷を開始する予定。次世代型のスマートファクトリーやスマートホーム、スマートインフラ機器で求められるモーター制御、産業用途などを見込む。
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