基板にダメージを与えず、簡単に表面実装部品を外す方法:Wired, Weird(2/3 ページ)
修理を行う中で、表面実装部品(SMD)を基板から外さなければならない機会が増えたが、なかなか、うまくいかない。そこで、表面実装部品を基板にダメージを与えることなく、簡単に取り外す方法を模索してみた。今回は、筆者がたどり着いた表面実装部品を簡単に外す方法を紹介しよう。
出力の小さいヒートガンを探す
もっと簡単にSMDを外すには、もう少し出力の小さいヒートガンが必要と思い、Webサイトを探してみた。500Wぐらいが良いかと思ったが見つからず、海外の通販サイトで300Wのヒートガンが見つかった。300Wでは温度不足が懸念されるが、逆に基板や部品のダメージは少なそうだ。価格は900円程度で送料も無料だったので、試しに手に入れた。
早速、300Wのヒートガンに通電して、出口の温度を確認すると、思った以上に送風口の径が大きく、温度は300℃に達しなかった。送風口を狭くする金具を付けると、300℃を越えた。これならSMDの取り外しに使えそうだ。送風口を加工したヒートガンを図3に示す。
図3の先端の金具は100円ショップで探した調理用の金具で、ヒートガンの口径に合わせて根元をカットしてテープで仮止めし先端を細く加工した。先端部の写真を図4に示す。
ヒートガンの先端口径は直径15mm(=φ15)程度で、アダプター金具の先端を細長く加工して取り付けた。
試しにこのヒートガンでハンダを加熱したところ、ハンダが溶けてハンダの先端が丸くなった。図5に示す。
送風温度はハンダの先端が丸くなる程度の温度であり、基板や部品のダメージは少なく、養生テープも使わずにSMDが外せるだろう。この300Wヒートガンで表面実装タイプのコンデンサーを外してみた。外した後の基板を次ページに示す。
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