ファンクションジェネレーターの機能と周辺機器:ファンクションジェネレーターの基礎知識(2)(2/4 ページ)
ファンクションジェネレーターはさまざまな波形を連続発生するだけではなく、外部信号によって変調や発生制御を行うことができる。ここではファンクションジェネレーターが持つ機能について解説する。また、ファンクションジェネレーターと合わせて使われる増幅器やフィルターを紹介する。
スイープ機能
スイープとは波形パラメーターを設定した範囲を設定した時間の間に変化させる機能である。スイープできる波形パラメーターは機種によって異なるが、ここではエヌエフ回路設計ブロックのWF1973/WF1974を例に説明する。
- 周波数
- 位相
- 振幅
- DCオフセット
- 方形波デューティ比
また、スープの形状は直線的に変化するリニアスイープと対数的に変化するログスイープが用意されている。
スイープの方向はスイープ時間内に設定した初期値から最終値まで変化する片道スイープと往復スイープがある。
スイープ動作を1回だけ行って終了させる単発動作と、繰り返し行う連続動作が設定できる。単発動作をさせる場合はマニュアルもしくは外部からのトリガー信号がスタート信号となる。スイープ動作に合わせてスイープ同期信号とスイープXドライブ信号という2つの補助信号が出力され、スイープの開始および終了の時点が分かるようになっている。またスイープマーカーを設定した場合はマーカー値に達した時が分かるようになっている。スイープ機能を使った計測システムを作る場合は有効な機能である。
変調機能
ファンクションジェネレーターは発生波形を変調する機能を持っている。エヌエフ回路設計ブロックのWF1973/WF1974では下記の変調機能を持っている。ファンクションジェネレーターには変調機能を持つが、多くの製品では変調の性能仕様は規定されていない。このため通信機などの高周波特性の評価を行うには、変調仕様が細かく規定されている標準信号発生器を選ぶのが適切である。
- FM(周波数変調)
- 出力周波数が変調信号の瞬時値によって変化する
- FK(周波数偏移変調)
- 出力周波数が変調信号とキャリア周波数とホップ周波数の間をスイッチする
- 2値の周波数偏移変調
- PM(位相変調)
- 出力位相が変調信号の瞬時値によって変化
- PK(位相偏移変調)
- 出力位相が変調信号によってオフセットする2値の位相偏移変調
- AM(振幅変調)
- 出力振幅が変調信号の瞬時値によって変化
- 出力振幅が変調信号の瞬時値によって変化
- AM DB-C(搬送波抑圧両側波帯信号変調)
- キャリア周波数成分を含まないAM
- DCオフセット変調
- DCオフセットが変調信号の瞬時値によって変化
- PWM(パルス幅変調)
- 方形波、パルスのデューティが変調信号の瞬時値によって変化
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