ニュース
光トランシーバー向けミラー付レンズアレイ:アルプスアルパイン FLHL2シリーズ
アルプスアルパインは、データセンターなどの光ネットワークに使用される光トランシーバーの受信機用に、集光レンズとミラーを一体化したミラー付レンズアレイ「FLHL2」シリーズを開発した。
アルプスアルパインは2019年4月、光トランシーバーの受信機用に、集光レンズとミラーを一体化したミラー付レンズアレイ「FLHL2」シリーズを発表した。サンプル価格は3000円で、同年8月より量産を開始する。
集光レンズとミラーの一体化で光学的距離を短縮
受光素子に光を伝搬する際、従来はレンズとミラーをそれぞれ配置する必要があった。FLHL2シリーズでは、これらを一体化し、部品点数の削減や光学的距離の短縮を可能にした。外形サイズは1.3×1.3×3.5mmで、データセンターなどの光ネットワークに使用される、光トランシーバー全体の小型化につながる。
Photo D結合用タイプで、対応素子はChip Type PD。光損失が少ないRoHS対応の鉛フリーガラスを採用し、適合波長例(λ)は1310/1550nm、焦点距離(f)は1.51mm、開口数(NA)は0.2、ビーム径目安はφ0.6mmとなる。
既存の光トランシーバーに合わせ、レンズ間ピッチは0.75mmとする。今後、IoT(モノのインターネット)の普及や5Gサービスの導入による小型化、マルチチャンネル化に対応するため、0.5mm、0.25mmの開発も検討している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 操作感と静音性に優れた車載用タクトスイッチ
アルプス電気は、車載用タクトスイッチ「SKTQ」シリーズを発表した。5.4×5.3×4.25mmと小型ながら、車載用に適した5Nの重作動力と確実な操作感、静音性を備えた。 - インサーションロスを低減した圧接コンタクト
アルプス電気は、モバイル機器の基板間や基板とデバイス間を接続する圧接コンタクトに、インサーションロスを低減した「SCTA□D」シリーズを追加した。従来製品に比べ、RFアンテナなどのデバイス接続時に発生するインサーションロスを低減した。 - 5Gトランシーバーに対応する25Gbpsリニアドライバー
IDTは、ロングホールやメトロアプリケーションから5G(第5世代移動通信)トランシーバーまで対応する、25Gビット/秒(Gbps)リニアドライバー「GX72170」を発表した。22GHz、3dBの帯域幅によるフラットな周波数応答を実現し、5Gへの移行を加速する。 - 低コストの100Gビット/秒光トランシーバー製品群
ウェーブスプリッタ・ジャパンは、インターネットや携帯網のブロードバンド化に対応する5種類の100Gビット/秒(Gbps)光トランシーバー製品「WST-QS28」シリーズを発表した。従来のIEEE LR4準拠製品に比べ、3〜5割程度コストを低減できる。 - 光通信モジュールの進化を支える“コイルをかぶった電源IC”
高速化、小型化が進む光トランシーバーモジュールの電源として、ここ数年間で急速に採用数を伸ばしている電源ICがある。その電源ICとはトレックス・セミコンダクターが展開する「ポケットコイル型“microDC/DC”コンバーター/XCLシリーズ」だ。なぜ、この電源ICが光トランシーバーモジュール市場で高い評価を得ているのか、詳しく見ていこう。 - QSFP-DD光トランシーバーの給電方法
光トランシーバー市場の拡大は、クラウドコンピューティング、モノのインターネット、および仮想データセンターのイーサネットの高速化に対する需要によって促進されています速度の増大に伴って光トランシーバーモジュールの消費電力も増大しますが、形状は同じままに維持する必要があります。そのため、モジュールの設計者は可能な限り低消費電力の高集積チップを使用しなければならないという厳しい圧力にさらされます。狭いスペースの中で、より効率的に電力を供給しながらより多くの機能を実現するにはどうすればよいでしょう? 小型スペースで電力を効率的に供給し、次世代光トランシーバーで予想されるより高い速度を可能にするパワーマネージメントシステムを紹介します。