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ファンクションジェネレーターの用途と校正ファンクションジェネレーターの基礎知識(3)(4/5 ページ)

ファンクションジェネレーターはマイクロヘルツオーダーの超低周波から、メガヘルツオーダーの高周波まで発振ができるため、電気/電子回路の評価以外にも、部品、材料、機械、構造物、生体など幅広い用途の試験に使われている。ここではいくつかの応用分野について紹介を行う。また、ファンクションジェネレーター校正方法についても紹介する。

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MEMSアクチュエーターの駆動

 MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)は、機械要素部品、センサー、アクチュエーター、電子回路を微細加工技術によって集積化したものである。1960年代から研究が始まり、現在では自動車に搭載された加速度センサーや、プロジェクターに使われているミラーデバイスなど多くの製品に組み込まれている。

 インクジェットプリンタや超音波モーターに使われているMEMS素子を使った圧電アクチュエーターは小さくかつ高速で動作するため、図14のような装置が評価試験で使われる。MEMS素子の駆動はファンクションジェネレーターとバイポーラ電源によって行い、MEMS素子の挙動はレーザー変位計と顕微鏡を使って観測される。


図14:MEMSアクチュエーター評価装置

D級アンプのスピーカー駆動

 携帯電話機やPCなどで使われている効率のよいデジタルアンプのことをD級アンプという。アンプの入力はアナログ波形をPWM変調したものであるため、ファンクションジェネレーターのPWM変調機能を使って評価信号波形が作れる。図15にはD級アンプの駆動評価回路を示す。


図15:D級アンプの駆動

 インバーターなどもPWM変調を使ってモータなどの駆動波形を作るため、同様にして駆動回路の評価環境を構築できる。

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