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車載用Ethernet向け高ESD耐量チップバリスタ:TDK AVRH10C221KT1R5YA8
TDKは、車載用のEthernet向け高ESD(静電気放電)耐量チップバリスタ「AVRH10C221KT1R5YA8」を発表した。高精度積層技術に加え、製造プロセスや設計の最適化により、静電容量範囲1.5±0.13pF、ESD耐量25kVを達成している。
TDKは2019年9月、車載用のEthernet向け高ESD(静電気放電)耐量チップバリスタ「AVRH10C221KT1R5YA8」を発表した。サンプル価格は1個15円(税別)。既に量産を開始しており、当初は月に2000万個を生産する。
IEC61000-4-2規格でESD耐量25kVを達成
AVRH10C221KT1R5YA8は、ECU(車載用電子制御ユニット)間の高速通信に対応しつつ、車載機器のESD保護が可能だ。
高精度の積層技術に加え、製造プロセスや設計を最適化することで、静電容量範囲1.5±0.13pF、ESD耐量25kV(IEC61000-4-2)を達成している。
外形寸法は1.0×0.5×0.5mmで、同社従来品と比較して約75%小型化した。また、使用可能温度範囲が−55〜+150℃と広いため、使用エリアが拡大する。
バリスタ電圧は220V、最大許容回路電圧は70V。最大クランプ電圧は400Vで、最大サージ電流は500mAとなっている。車載用Ethernet1000Base-T1での利用を見込む。
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