LEDの特性(2)LED調光:DC-DCコンバーター活用講座(37)(2/3 ページ)
前回に引き続きLEDの特性に関して説明していきます。今回は、LED調光について解説します。
アナログ調光に代わるもう1つの方法がPWM調光です。この場合も、LEDを流れる最大電流をモニターするために、やはり直列抵抗と電流測定アンプが必要ですが、使用するLED電圧源はPWM対応入力によってスイッチオン/オフされます。この方法は単純なので、シングルIC LEDドライバに広く使われています。
PWM調光はアナログ調光のように直線的ではありません。PWM制御入力がローになっても、LED負荷を通じて出力容量を放電する必要があるので、出力電圧は直ちにオフにはなりません。PWM入力がハイになると、最初にレギュレーターを起動する必要があるので、イネーブル入力に対する電圧レギュレーターの応答に遅れが生じます。これらのスイッチオン遅延やスイッチオフ遅延は、比較的低い周波数(数百Hz)のPWM信号を使う必要があることおよび、調光応答が非線形になることを意味します。また、多くの設計では、短い入力信号に対してドライバが適切な時間内に応答できないため、これらの遅延は10%未満のPWM調光が不可能であることを意味しています。
もう1つの方法は、イネーブルピンをPWM調光信号によりドライブし、LEDストリングのグランド接続をFETを使って遮断するやり方です。FETは電流レギュレーターの帰還ループよりはるかに速く応答するので、5%未満のディープ調光が可能です。ただし、LED負荷の接続を外すと出力が最大限度まで上がるので、LEDを再接続する時は電流レギュレーションが安定するまで一定の時間が必要になります。この電流オーバーシュート効果はPWMサイクルごとに発生するので、LED寿命への長期的な影響を考慮する必要があります。
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