ニュース
光アイソレーション型オシロスコープ用プローブ:テクトロニクス TIVPシリーズ
テクトロニクスは、第2世代のIsoVu光アイソレーション型オシロスコープ用プローブ「TIVP」シリーズを発表した。インバーターやモータードライブなどパワーシステム設計における絶縁測定に適する。
テクトロニクスは2020年10月、第2世代のIsoVu光アイソレーション型オシロスコープ用プローブ「TIVP」シリーズを発表した。インバーターやモータードライブなどパワーシステム設計における絶縁測定に適しており、製品レベルの研究開発、検証、EMIトラブルシューティングでの利用を見込む。価格は126〜345万円となっている。
コモンモードノイズに埋もれていた信号を可視化
IsoVu技術はE/Oセンサーを利用して電気信号を光信号に変換することで、オシロスコープとプローブをガルバニック絶縁し、コモンモードノイズに埋もれていた信号を可視化する。非絶縁タイプのプローブと異なり、高周波数の差動信号が検出可能で、光ケーブルを使用しているのでEMI耐性も高い。
第2世代は、サイズが従来比5分の1の小型化を実現。周波数帯域は最大1GHz、最大差動入力電圧は±2500V、最大コモンモード電圧は60kV、CMRR(同相除去比)は最大160dBだ。
±50V測定でのノイズを抑え、ワイドバンドギャップ測定における信号観測、電圧感度が向上している。また、DC確度、入力レンジ全般のゲイン確度、温度ドリフト補正なども強化した。センサーヘッドのダイナミックレンジが広がったため、必要なチップの個数や交換時のエラーが低減し、計測時間やコストの削減に貢献する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 最大10GHz帯域で4〜8チャンネルに対応オシロスコープ
テクトロニクスは、4、6、8チャンネルに対応した最大10GHz帯域のオシロスコープ「6シリーズB MSO」を発表した。最大で50ギガサンプル/秒のサンプルレートを有しており、高性能設計の信号を測定できる。 - 入門者向けデジタルオシロスコープ
テクトロニクスは、デジタルオシロスコープの新製品「TBS1000C」シリーズを発表した。操作性に配慮し、教育支援ツールを多数搭載する同製品は、入門機としてベンチ作業から教育現場まで利用できる。 - 実習機能内蔵の200MHzデジタルオシロスコープ
テクトロニクスは、デジタルオシロスコープの新製品「TBS2000B」シリーズを発表した。レコード長5Mポイント、周波数帯域200MHz、最高サンプルレート2Gサンプル/秒の性能を提供する。 - 手動調整不要のパルサー/システムソースメータ
テクトロニクスは、高速電流パルサーとソースメジャーユニットを1台に統合した「2601B-PULSE型パルサー/システムソースメータ」を発表した。手動調整なしでパルス出力ができるため、光学デバイスの測定を支援する。 - デジタルオシロスコープの歴史や種類
電子回路技術者にとって日々使う道具である「オシロスコープ」。原型は19世紀末に登場しており、その後のエレクトロニクス技術の進化によって高性能化や高機能化が進んだ。現在では、単なる現象の変化を波形として目視で観測するための測定器から、取り込んだ波形データを加工してさまざまな測定値を得ることができる複合測定器となってきている。今回の連載では、オシロスコープとプローブについて歴史、製品の種類、機種選定のポイント、製品の内部構造、製品仕様、トリガ機能、演算機能、プローブ、校正についての基礎知識を紹介していく。 - レーダーテストに適した任意波形ジェネレーター
テクトロニクスは、任意波形ジェネレーターの新製品「AWG70000B」シリーズを発表した。高性能任意波形ジェネレーターに、ストリーミング波形ID機能を追加し、無線通信やレーダー、防衛関連システムのテストに適している。