ニュース
Tx機能を併せ持つ60Wワイヤレス給電レシーバー:ルネサス P9418
ルネサス エレクトロニクスは、60Wワイヤレス給電レシーバー「P9418」を発売した。同社独自のワイヤレス給電技術を採用し、レシーバーとしての急速充電に加え、他のデバイスへの給電が可能だ。
ルネサス エレクトロニクスは2021年1月、60Wワイヤレス給電レシーバー「P9418」の量産出荷を開始した。同社独自のワイヤレス給電技術「WattShare」を採用し、レシーバーとしての急速充電に加え、他のデバイスへの給電が可能だ。スマートフォンやノートPCに用いることで、他のデバイスへの給電機能を付加できる。
最大60W給電、10W送電
P9418は、レシーバーとトランスミッターの両機能を有し、モバイルデバイスの電力フローの方向を変えることで受信と送信を切り替えられる。レシーバーとしては最大60Wを給電し、最大10Wの電力を送電する。
前世代品の15Wレシーバー「P9415」をベースにしているため、既存ユーザーは容易にP9418への置き換えができる。また、IOUT(出力電流)のセンシング精度を改善したことで、異物検出能力が向上した。MTP(マルチタイムプログラマブル)不揮発性メモリも搭載し、ファームウェアやデバイスの機能を容易にアップデートできる。
加えて、WPC(ワイヤレスパワーコンソーシアム)のQi規格「1.2.4」に準拠した充電モード各種に対応。双方向通信による暗号化した専用認証や、I2C 400kHz標準インタフェースおよび、GPIOもサポートする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 高電力PoE「802.3bt」について知っておきたいこと
2018年9月に標準化委員会で承認された、新しいPoE(Power over Ethernet)規格「IEEE 802.bt」について、設計者が知っておきたい基本事項を紹介する。 - IEEE 802.3bt準拠のPoE PD用電源モジュール
グローバル電子は、PoEの規格「IEEE 802.3bt」に準拠したSilvertel製のPoE PD用電源モジュール「Ag5810」の国内販売を開始した。最大60Wまでの電力をイーサネット機器に供給する。 - 可能性が広がる無線給電、その課題とは
ワイヤレス給電技術は、その用途が広がりつつある。送電デバイスと給電デバイスの距離やずれ、効率などについては、まだまだ向上する余地があるものの、多くの分野で応用を期待できそうな気配が高まりつつある。 - 最新のQi規格対応のワイヤレス高速充電制御IC
STマイクロエレクトロニクスは、スマートフォンやタブレットの高速充電を可能にするワイヤレス充電制御IC「STWBC-EP」を発表した。最新のQi規格(Qi Extended Power)に対応している。 - 無人搬送車向け1kWワイヤレス給電システム
TDKラムダは、無人搬送車(AGV)向けに、防じん、防水設計の1kWワイヤレス給電システム「WPX1000」を発表した。給電可能範囲のズレ許容差はX方向±30mm、Y方向±5mmと広く、装置停止範囲を拡大する。 - マイコン周辺部品の選び方――電源編
マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初級者の方からよく質問される「マイコン周辺部品の選び方――電源編」です。