IEEE 802.3bt準拠のPoE PD用電源モジュール:グローバル電子 Ag5810
グローバル電子は、PoEの規格「IEEE 802.3bt」に準拠したSilvertel製のPoE PD用電源モジュール「Ag5810」の国内販売を開始した。最大60Wまでの電力をイーサネット機器に供給する。
グローバル電子は2020年1月、PoE(Power over Ethernet)の規格「IEEE 802.3bt」に準拠した、Silvertel製PoE PD(受電装置)用電源モジュール「Ag5810」の国内販売を開始した。最大60Wまでの電力をイーサネット機器に供給する。
出力電圧を11〜30Vで調整可能
Ag5810はタイプ4、クラス7のPoE PDモジュールで、最大電力は60W。入力電圧は37〜57V。DC-DCコンバーターを搭載し、出力電圧は12V(パラレル)または24V(シリアル)。ADJピンを組み込んでいるので、出力電圧を11〜30Vの範囲で調整できる。また、イーサネットケーブルを介して、IEEE 802.3bt仕様のPSE(給電装置)から電力を抽出する。
大きさは70×30×16mmで、DILパッケージで提供する。絶縁耐圧は1500V(入出力間)で、過負荷、短絡、熱保護回路といった保護機能を含む。LED照明、PTZカメラ、Wi-Fiアクセスポイント、玄関ドアエントリーシステム、デジタルサイネージ、シンクライアント端末といったイーサネット機器に対応する。
Silvertelからは、既に「Ag6800:97W PSEモジュール」「Ag5800:85W PDモジュール」が販売されている。今回、Ag5810が加わったことで、IEEE 802.3btが要求する電力範囲を全てカバーすることになった。なお、Ag5810用の評価ボードも利用可能だ。
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