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セラミックキャパシター(7) ―― 使用上の注意点とディレーティング中堅技術者に贈る電子部品“徹底”活用講座(51)(2/4 ページ)

今回はセラミックキャパシターシリーズのまとめとして、「使用上の注意点」や「ディレーティング」について説明します。

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使用上の注意点

定格の考え方

 セラミックキャパシターにはどれだけ電圧を軽減しても使用できないカテゴリ上限温度(最高使用温度)がありますので、使用温度範囲に加えて機器内の温度分布および、季節的な温度変動要因も考慮してカテゴリ温度を選ぶ必要があります。
 一方、図3に示すようにキャパシターに印加できる電圧は周波数に応じて変化します。一般には低い周波数域では尖頭電圧値(VPPまたはV0P)で規制され、高い周波数域では自己発熱温度で規制されます。
 キャパシターの表面温度にはこの自己発熱分が含まれていますが発熱に関する実際の回路電流波形にはさまざまな波形があり、正弦波から著しくかけ離れている場合には個別に問い合わせるか、または、実際の使用機器による自己発熱温度を確認してください。
 ただし測定にあたってはセラミックキャパシターの5回目で説明したように元々の発熱量が小さいので自己度上昇の測定にはアルミ電解コンデンサー(6)で述べたような細心の注意が必要です。

 容量の温度変動はこれらすべての要因を含みますので必要に応じて考慮してください。


図3:電圧ディレーティングの考え方

 セラミックキャパシターの電圧ディレーティングは図3(b)に示すように温度と電圧の両方を加味したものになりますが、電圧に関しては図3(a)の制限に加えて配電網の特性による季節的および、昼夜の電圧変動も考慮しなければなりません。
 また外来サージ電圧については印加頻度、劣化要因、波形などが関係するためディレーティングについては一律に表記できず、ケース・バイ・ケースになりますのでメーカーに問い合わせるのが適切かと思います。

リップル電流/充放電電流/ピーク電流

 セラミックキャパシターは過電流によって発煙、発火の可能性があります。危険ラインの線引きは各種パラメーターが関係するため、仕様書に規定がある場合は抵抗などを挿入して制限値を厳守し、規定がない場合はメーカーに問い合わせる必要があります。
 またサージ電流など瞬間的な電流に対しては内部印刷電極と外部電極の接合部にダメージを生じますのでメーカーの指定値内に収まるように抵抗などを挿入し、電流を制限します。

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