高温対応の車載組み込みモーターコントローラー:TDK HVC 4222F、HVC 4422F
TDKは、ジャンクション温度が最大160℃の車載用組み込みモーターコントローラー「HVC 4222F」「HVC 4422F」を発表した。ガソリン車のドライブトレインや電気自動車、ハイブリッド車の温度管理システムに適している。
TDKは2021年2月、ジャンクション温度が最大160℃の車載用組み込みモーターコントローラー「HVC 4222F」「HVC 4422F」を発表した。ガソリン車のドライブトレインや電気自動車、ハイブリッド車の温度管理システムに適している。現在、サンプル提供中で、2021年第2四半期に量産開始する。
両製品とも、32ビットArm Cortex-M3を搭載。HVC 4222Fは32Kバイトのフラッシュメモリと2KバイトのSRAM、HVC 4422Fは64Kバイトのフラッシュメモリと4KバイトのSRAMを備える。他にも、6個のハーフブリッジドライバ、35kHzウォッチドッグオシレーター、12ビットA-Dコンバーター、2〜500mAのモーター電流制御用2×8ビットD-Aコンバーター、11個の汎用入出力ピン(GPIO)などを統合している。
ジャンクション温度160℃、周囲温度150℃まで対応
また、ピーク電流1Aまでのステッピングモーターやブラシ付きD-Cモーター、ブラシレスDCモーターを制御できる。優れた制御処理性能を持ち、永久磁石同期モーター(PMSM)向け空間ベクトル変調(SVM)や、逆起電力(BEMF)によるセンサーレス転流制御、ステッピングモーター回転異常時のストール検出、電流制御といった複雑な制御も可能だ。
電源電圧は8〜18Vで、LIN2.1に準拠する。ジャンクション温度は最大160℃、周囲温度は最大150℃まで対応する。
パッケージは6×6mmのQFN40を採用。車両のグリルシャッターやスマートバルブ、スマートポンプ、LINバス通信アクチュエーターでの利用を見込む。
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