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直流電子負荷装置の用途と安心して使うためのポイント直流電子負荷の基礎知識(3)(2/5 ページ)

直流電子負荷装置の用途を具体的な利用事例を示しながら解説するとともに、直流電子負荷装置を安心して使うためのポイントを紹介する。

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電気自動車用の急速充電器の試験

 電気自動車やプラグインハイブリッド車にはモーターを駆動するためのリチウムイオン電池が搭載され、交流電源系統から充電できるようになっている。交流電源系統からそのまま電気自動車やプラグインハイブリッド車に接続する際には車載充電器が使われる。短時間で充電するためには外部の急速充電器が使われる。急速充電器は車両との間で通信を行い、電池の状態に応じた充電制御がされるようになっている。

 急速充電器を試験する場合は交流電源装置を用いて安定した周波数と振幅の交流を供給する。急速充電器からの出力は直流電子負荷装置に接続される。直流電子負荷装置にスイッチング(回生)方式を選ぶと発熱は抑制される。


図3:急速充電器の評価試験

車載用ワイヤーハーネスの試験

 自動車の内部には発電機、電池、多くの電子機器、ランプ、モーター、アクチュエーターなどが搭載され、配線がこれらを結んでいる。配線は電線とジャンクションボックスによってそれぞれの機器までつながれている。機器の状態によって流れる電流値が異なり、配線やジャンクションボックスの抵抗による電圧降下と発熱が生じる。この状況を試験によって確認するために直流電子負荷装置が使われる。


図4:車載用ワイヤーハーネスの試験

LED照明装置の試験

 LED照明装置は交流電源系統から専用の電源装置を使ってLEDを発光させる。半導体のLED素子は抵抗とは異なる電圧-電流特性を示すため、LED照明用の電源装置を試験するときはLED素子の特性が模擬できるLEDモード対応の電子負荷が必要になる。

 また、LED照明装置にはPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)信号による調光機能を持つものがある。調光機能を持つLED駆動電源を試験する際には電子負荷装置にはPWM信号を出力する機能が必要になる。


図5:調光機能を持つLED電源ユニットの試験

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