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スペクトラムアナライザーの構造と基本的な設定スペクトラムアナライザーの基礎知識(2)(3/5 ページ)

今回はスペクトラムアナライザーの構造や基本的な設定、仕様上の注意点について解説を行う。

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分解能帯域幅(RBW)の設定

 中間周波数回路のバンドパスフィルターの帯域幅を設定して、観測する信号の周波数帯域を決める設定のことである。分解能帯域幅(RBW:Resolution Band Width)を決めることにより、観測する信号の周波数成分をどれだけ細かく見るかが決まる。ただし、分解能帯域幅を小さくすると掃引時間が長くなるので注意が必要である。


図8:分解能帯域幅(RBW)の設定(設定周波数幅の違いによる観測結果の違い)

 分解能帯域幅(RBW)の周波数を狭くすると、信号は平均化されてノイズレベルは小さくなる。この現象を理解するには分解能帯域幅(RBW)の設定をコップに例えれば分かり易い。周波数の広い設定は直径の大きなコップ、周波数の狭い設定は直径の小さなコップで考えてみる。大きなコップは幅広い周波数の信号の平均値となり、直径の小さなコップは狭い周波数の信号の平均値となる。


図9:分解能帯域幅(RBW)を変えると測定波形が変わる理由

ビデオ帯域幅(VBW)の設定

 ビデオフィルターは、入力信号の検波された信号レベルの変動を少なくするためのローパスフィルターである。ビデオ帯域幅(VBW:Video Band Width)の周波数範囲を狭くするとノイズレベルは平均化されて小さく抑えられるが、掃引時間が長くなるので注意が必要である。レーダーのバースト信号を観測する際にビデオ帯域幅(VBW)を狭くすると、信号レベルが正しく観測されないことがある。


図10:ビデオ帯域幅(VBW)の設定によるノイズによるレベル変動の平均化

【ミニ解説】分解能帯域幅(RBW)とビデオ帯域幅(VBW)の設定と掃引時間

 分解能帯域幅(RBW)とビデオ帯域幅(VBW)はいずれもフィルターであるため応答時間がある。正しく入力信号レベルを測定するためには、掃引時間の設定を分解能帯域幅(RBW)とビデオ帯域幅(VBW)の設定値から最適な掃引時間を計算して設定する必要がある。Kは機種固有の値である。


分解能帯域幅(RBW)≧ビデオ帯域幅(VBW)の場合


分解能帯域幅(RBW)<ビデオ帯域幅(VBW)の場合

 通常、スペクトラムアナライザーを使う場合はAutoの設定があるので上記の計算をしないで使うことができる。また設定が正しくない場合はスペクトラムアナライザーの画面にUncalという警告が表示される。

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