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4mm角サイズの車載用パワーインダクター:パナソニック ETQP2MR22PGR、ETQP2M2R2PGR
パナソニック インダストリー社は、ADASや自動運転用ECUに向けて、4mm角サイズの車載用パワーインダクター「ETQP2MR22PGR」「ETQP2M2R2PGR」を製品化した。2022年5月から量産を開始する。
パナソニック インダストリー社は2022年1月、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転用ECUに向けて、4mm角サイズの車載用パワーインダクター「ETQP2MR22PGR」「ETQP2M2R2PGR」を製品化したと発表した。2022年5月から量産を開始する。
今回の製品化にあたり、磁性粉の絶縁や金属磁性材を封止するメタルコンポジット材を新たに開発。メタルコンポジット材を溶かして細部まで充填する成形技術により、磁性材料の密度が偏るのを抑制し、製品内部でのクラック発生を防いでいる。
冗長設計により接続不良の発生を抑制
コイルの両リード部に採用した複数の接続部を設ける冗長設計により、接続不良の発生を抑えている。端子の一部でリード部を抱きかかえる構造(かしめ)としており、接続部の信頼性が向上した。
また、加工に要する熱処理の工程を削減し、微細加工と高速処理を両立させた。従来工程と比較すると、生産時の1個あたりのCO2排出量を50%削減している。
ETQP2MR22PGRはインダクタンスが0.22uH、直流抵抗(20℃)が7.7mΩ、定格電流が8.3Aで、ETQP2M2R2PGRはインダクタンスが2.2uH、直流抵抗(20℃)が54mΩ、定格電流が3.2Aとなっている。
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