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3225サイズで高直流重畳特性の車載メタルパワーインダクター:村田製作所 DFE32CAH_R0シリーズ
村田製作所は、150℃の高温環境でも使用可能で、高い直流重畳特性を備えた、車載向けメタルパワーインダクター「DFE32CAH_R0」シリーズの量産を開始した。直流重畳定格電流値は、最も高い製品で8.7Aを示す。
村田製作所は2022年4月、150℃の高温環境でも使用可能で、高い直流重畳特性を備えた、車載向けメタルパワーインダクター「DFE32CAH_R0」シリーズの量産を開始した。パワートレイン、ADAS(先進運転支援システム)、IVI(車載インフォテインメント)、V2X(車車間、路車間通信)などの電源用途に適する。
直流重畳定格電流値は最高8.7A
サイズは3.2×2.5mmで、インダクタンス値が0.47〜4.7μHまでの7製品をラインアップする。メタル材料やコイル構造を最適化することで、優れた直流重畳特性を確保し、インダクタンス値0.47μH品では、8.7Aの直流重畳定格電流値を示す。
さらに、耐電圧性と信頼性を両立させることで、大電流で駆動するADAS用ECUやパワートレイン用ECUなど、高温環境下の車載機器でも利用可能とした。自己温度上昇を含む使用温度範囲は、−55〜+150℃だ。
自動車に搭載するECUの増加と小型化に伴い、電源回路のDC-DCコンバーターなど車載用インダクターに対しても、小型化、高性能化が求められている。
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