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高精度な過電流検出が可能なバッテリー保護IC:エイブリック S-82A2A/B、S-82B2A/B
エイブリックが、2セル直列用バッテリー保護IC「S-82A2A/B」「S-82B2A/B」シリーズの販売を開始した。外付けの電流検出抵抗を用いており、精度の高い過電流検出が可能だ。
エイブリックは2022年5月、2セル直列用バッテリー保護IC「S-82A2A/B」「S-82B2A/B」シリーズの販売を開始した。
いずれも外付けの電流検出抵抗を用いており、精度の高い過電流検出が可能だ。充電および放電過電流検出電圧精度は、S-82A2A/Bシリーズが±1.0mV、S-82B2A/Bシリーズが±3.0mVとなった。
過電流検出のばらつきを抑制しながら電流検出抵抗を低減できるため、充電および放電電流値が上がった場合でも保護回路基板の発熱を抑えられる。
充放電制御機能やパワーセービング機能を搭載
両製品は充放電制御機能を備えており、外部信号を用いて電池パックの充放電を禁止できる。PTCサーミスターを接続することで、過熱保護も可能となる。
また、パワーセービング機能を備えており、外部信号により同機能を動作させることで、電池からの放電を禁止するとともに、保護ICの消費電流を最大50nAに低減できる。
パッケージは、最大1.6×1.6×0.4mmのHSNT-8、最大1.97×2.46×0.5mmのSNT-8Aを採用した。動作温度範囲は−40〜+85℃、最大定格が28V。無線機やタブレットPC、デジタルカメラ、小型電動工具などのリチウムイオン二次電池パックやリチウムポリマー二次電池パックといった用途に適する。
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