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光スペクトラムアナライザーの構造と基本仕様光スペクトラムアナライザーの基礎知識(2)(2/9 ページ)

光ファイバー通信分野の開発では必須の測定器となっている光スペクトラムアナライザーについて解説する連載2回目。今回は、光スペクトラムアナライザーの「構造」や「基本仕様」「使うために知らなければならないこと」そして「設置の注意点」について説明する。

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モノクロメーターとポリクロメーター

 モノクロメーターは、回折格子を回転することによって光センサー(1つのフォトダイオード)に入力される波長を選択できるようになっている。回折格子を回転させるモーターの制御が、測定波長性能に影響してくる。モノクロメーターは機械的な精度や動作の再現性が要求され、高精度な光スペクトラムアナライザーなど比較的高額な測定器に採用されている。


図3:モノクロメーターの構造[クリックで拡大]

 ポリクロメーターは、回折格子を固定して複数のセンサーを持つリニアイメージセンサーによって構成されている。可動部分がないため、コンパクトな光スペクトラムアナライザーを作れる。ただし、複数のセンサーを使うため、センサーの特性のばらつきが生じる。また、1つのセンサーの大きさによって波長分解能が決まるため、高分解能な測定には向かない。


図4:ポリクロメーターの構造[クリックで拡大]

 ポリクロメーターを使った光スペクトラムアナライザーはコンパクトであるため、装置に組み込む用途にも使われる。下図に示す分光装置は、光ファイバー通信設備に組み込んで使われる。


図5:ポリクロメーターを使ったWDMモニター(WD100、横河電機)[クリックで拡大] 出所:WDMモニター WD100(横河技報、Vol.44 No.1、2000年)

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