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光スペクトラムアナライザーの構造と基本仕様光スペクトラムアナライザーの基礎知識(2)(4/9 ページ)

光ファイバー通信分野の開発では必須の測定器となっている光スペクトラムアナライザーについて解説する連載2回目。今回は、光スペクトラムアナライザーの「構造」や「基本仕様」「使うために知らなければならないこと」そして「設置の注意点」について説明する。

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光スペクトラムアナライザーの基本仕様

 光スペクトラムアナライザーの性能を示す基本的な仕様について解説する。

基本的な仕様項目

 基本仕様項目は波長分解能、波長確度、スキャン速度、光学ダイナミックレンジ、感度、測定波長範囲になる。これらの仕様項目を理解することによって、測定の目的に適した光スペクトラムアナライザーを選択できる。


図10:光スペクトラムアナライザーの基本仕様項目[クリックで拡大]

波長分解能

 隣接する波長のスペクトラム形状を正確に観測するためには、高い波長分解能が要求される。市販されている光スペクトラムアナライザーでは、光ファイバー通信で使われる1550nmで5pmが最高性能である。

 レーザダイオードのサイドモード抑圧比(SMSR)やWDM信号を測定する場合は、高い波長分解能が要求される。

 下図に示す通り、波長分解能を上げて波長幅の広いスペクトルを持つ光を測定すると、受光素子に入力される光エネルギーは小さくなるため表示されるピークパワーは変化する。また、波長幅の狭いスペクトルを持つ光を測定すると、受光素子に入力される光エネルギーは変化しないためピークパワーは変化しない。


図11:スペクトル形状による分解能とパワー表示の関係[クリックで拡大]

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