ドイツ製の寒天製造機を修理【原因追及編】:Wired, Weird(1/2 ページ)
珍しい機器の修理依頼があった。寒天を作る機器で、しかもドイツ製だ。依頼者から『寒天があふれて、機器内部に入って動作不良になった。購入した販売代理店では修理できなかった』ということだった。面白そうなので修理を引き受けた。今回はドイツ製寒天製造機の修理を報告する。
珍しい機器の修理依頼があった。寒天を作る機器で、しかもドイツ製だ。依頼者から『寒天があふれて、機器内部に入って動作不良になった。購入した販売代理店では修理できなかった』ということだった。面白そうなので修理を引き受けた。今回はドイツ製寒天製造機の修理を報告する。機器の正面と背面を図1に示す。
図1左は寒天製造機の正面だ。機械の上部から原料と水を入れてフタをして、前面の操作パネルで加熱する温度や冷却する温度と加工時間を入力する。するとタンク内部の攪拌(かくはん)機が回転しながら寒天を作るように動作する。作り終わったら取っ手を回すと出来上がった寒天をタンクから取り出せるようになっている。図1右は機器背面でAC100Vコンセントとヒューズとファンが見えた。
機器の表面には『エラーNo9 T1 T2が点滅する』とメモが書いてあった。通電し表示を確認するとER9は出ず、ER8が出て1分後にER4に変わった。写真を図2に示す。
エラー表示が変化したということは、制御基板は何らか動作しCPUは動いているようだ。しかし、取扱説明書を確認したがER8、ER9の説明はなかった。取扱説明書のエラー説明部分を図3に示す。
図2のエラー説明にER4はあるがER8やER9はなかった。E4はロータリーセンサー不良なので、モーターを回そうとしているようだ。機器の構成が理解できていないので、不良原因は分からない。まずは機器を分解して、内部の構造を確認してみた。次ページに図4、図5に示す。
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