検索
連載

I2C回路の失敗例:配線長を伸ばしすぎるとどうなる?Q&Aで学ぶマイコン講座(75)(1/3 ページ)

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初級者の方からよく質問される「I2C回路の失敗例。配線長を伸ばしすぎるとどうなる?」についてです。

Share
Tweet
LINE
Hatena

過去の質問一覧はこちら

 素朴な疑問から技術トラブルなどマイコンユーザーのあらゆる悩みに対し、マイコンメーカーのエンジニアが回答していく連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」。

 今回は、初心者から多く寄せられる質問です。

 I2C回路は、センサーICなどに採用されることが多く、配線を伸ばしたい時があります。しかし、I2Cの配線長を伸ばしすぎると通信に失敗することがあります。どの程度の配線長までであれば正常に通信できるのでしょうか? なぜ、配線長を伸ばすと送受信データが化けるのでしょうか?

 I2Cの配線長は、配線の方法や通信速度にもよりますが、目安として5m程度が限度といわれています。

 配線長を伸ばした際に送受信データが化ける理由として、以下4つが挙げられます。

(1)ケーブルの静電量が増えたため、プルアップ抵抗のドライブ能力が足らず、波形が崩れている

(2)配線のインピーダンス不整合による反射で、SCL、SDA信号の波形が崩れている

(3)クロストークにより、SCL、SDA信号の波形が崩れている

(4)外来ノイズの影響により波形が崩れている

 (1)〜(4)はいずれも、配線長が長いほど発生する可能性が高くなります。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る