デジタルマルチメーターをシステムで使う:初めて使うデジタルマルチメーター(5)(3/6 ページ)
デジタルマルチメーターの基礎的な使い方について解説する本連載。最終回の今回は、測定システムにデジタルマルチメーターを組み込む場合に知っておかなければならない事項や周辺アクセサリーについて説明する。
34461Aに搭載されている通信インタフェース
34461AではUSB、LAN、GPIB(オプション)の通信インタフェースが使えるようになっている。通信コネクターはデジタルマルチメーターの背面にある。
GPIBは耐ノイズ特性がよい特長を持つが、PCと接続する際には、専用の通信インタフェースボードが必要となるため、他の通信インタフェースよりコストは掛かる。
ラックを選定する際の注意点
測定システムを構築する際には、19インチラックに複数の測定器を組み込むことがある。日本で販売されている19インチラックにはJIS規格やEIA規格の2種類があるため、測定器メーカーが用意しているラックマウント金具に適応しているラックであるか、事前に確認する必要がある。ラックが準拠している規格の違いによって、ラックマウント金具の取付け穴の位置が異なっている。34461A用のラックマウント金具は、EIA規格に準拠したものとなっている
ラックを作るメーカーからは「JIS・EIA変換金具」が販売されているので、すでに保有しているラックの規格が測定器のラックマウント金具と合わないときに利用する。
複数の測定器や電源装置などを組み込んだラックは重量物となるため、地震や運搬の際に転倒する危険がある。そのため、設置や運搬に際しては転倒を防ぐ対策を取る必要がある。ラックを据え付けるときに使う転倒防止金具は、ラックメーカーから販売されている。
また、扉のついたキャビネットラックに複数の測定器などを組み込むと、ラック内の温度が上昇して測定精度に影響を及ぼすことがある。そのため、測定器の実装では風が流れるようにして、ラック内で発生した熱を排気するためにファンをラック上部に取り付ける。
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