充電器やパワーレール4本を搭載したPMIC:ノルディックセミコンダクター nPM1300
ノルディックセミコンダクターは、PMICの最新モデル「nPM1300」を発表した。大型バッテリー向けの充電と4本のパワーレールを備え、SoC「nRF5340」のホストや、センサーなど複数の周辺機能を備えるIoT製品に適する。
ノルディックセミコンダクターは2023年1月、PMICの最新モデル「nPM1300」を発表した。既にサンプル品を限定的に配布していて、同年半ばの販売開始を予定している。
大型バッテリー向けの充電と4本のパワーレールを備え、同社のSoC(System on Chip)「nRF5340」のホストや、センサーなど複数の周辺機能を備えるIoT(モノのインターネット)製品に適する。I2C互換の2線インタフェースによるデジタル構成ができ、通常Bluetooth LEを組み込んだ設計の個別機能として実装されるシステム管理機能へアクセスが可能だ。
4〜5.5Vの外部電源、最低2.4Vのバッテリー電圧で動作
4〜5.5Vの外部電源、最低2.4Vのバッテリー電圧で動作する。4本のパワーレールのうち2本は、電圧1〜3.3V、最大電流200mAで構成できる別個のDC-DC降圧コンバーターで安定化される。
残り2本は、外部電源からの最大100mAの電流を切り替える負荷スイッチとして動作する。同製品が直接電力を供給する場合、LDO(低ドロップアウト)電圧コンバーターとしても使用できる。LDOとして使用する際は、最大出力電流50mA、電圧1〜3.3Vの間で2本のパワーレールを設定可能だ。非安定化型の入力電圧も、同製品からの出力として用いることができる。
また、最大800mAの充電電流に対応するリニア充電器により、1セルのLi-ionやLi-Pol、LiFePO4バッテリーを充電できる。終端電圧は、3.5〜4.45Vの間で設定可能。充電中のチップの上限温度を設定できる、自動温度調整機能も搭載している。
他に、自動電流制限によるUSBポート検出機能や、電圧、電流、温度監視機能、商用電源の接続が切れた場合にバッテリー電源に自動で切り替える動的電源パス管理機能、プログラミング可能なウェイクアップタイマーを備えた低電流ハイバネートモードなどを搭載した。
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