供給と消費に対応する回生双方向直流電源:テクシオ PBW-Lシリーズ
テクシオ・テクノロジーは、回生双方向電源「PBW-L」シリーズを発表した。直流電源としての電力供給と電子負荷としての電力消費の双方に対応するほか、電力を消費せず、インバーターを介して系統へ返す回生機能も備えた。
テクシオ・テクノロジーは2023年2月、直流電源と直流電子負荷の機能を兼ね備えた、回生双方向電源「PBW-L」シリーズの受注を開始した。価格はオープン。定電圧(CV)、定電流(CC)、定電力(CP)、定抵抗(CR)モードを搭載する。
電力供給と電力消費の双方に対応
PBW-Lシリーズは、直流電源としての電力供給と電子負荷としての電力消費の双方に対応する電源機器。双方向電源としての機能に加え、シンク動作時に電力を消費せず、インバーターを介して電力として系統へ返す回生機能も備えている。
電力消費時には、回生機能を活用して放電する電力を商用電圧に変換し、施設に戻すことが可能だ。変換効率は最高80%で、発熱が少ないため、省エネ対策として空調電力にも寄与する。
出力電圧DC80V、出力電流±150A、電力5kWを基本とし、最大20台を直列および並列で使用可能。最大電圧210V、最大電流±3000A、最大電力100kWまで提供できる。
負荷線の電圧降下を補償するセンシング機能やスルーレート可変、内部抵抗可変などの機能も備えた。燃料電池など向けに、0Vまでの放電が可能。外部通信機能としてLAN通信、CAN通信を備え、外部接点信号に対応したプログラマブルIOも標準で搭載する。
電力5kW、電圧80Vの「PBW-502L」、電力10kW、電圧80Vの「PBW-103LP」、電力10kW、電圧140Vの「PBW-103LS」、電力15kW、電圧210Vの「PBW-153LT」を用意。サイズは430×750mm(高さは異なる)で、質量は約28k〜84kgとなる。バッテリーの充放電や燃料電池、DCモーター、電動パワーステアリング、48V系電源などの評価用途に適する。
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