ニュース
1インチサイズ慣性計測ユニットのハイスペックモデル:セイコーエプソン M-G370PDG
セイコーエプソンは、慣性計測ユニットの新製品「M-G370PDG」の量産を開始する。加速度センサーの検出範囲を±8Gか±16Gで切り替えられるほか、ジャイロセンサーの検出範囲全てにわたってノンリニアリティ特性が0.05%となっている。
セイコーエプソンは2023年6月、IMU(慣性計測ユニット)の新製品「M-G370PDG」を発表した。同年7月から量産を開始する。カメラやアンテナの制振制御、産業ドローンや地上車などの無人機、GNSSなどのナビゲーションシステム、産業機器などでの振動や軌道、角度計測といった用途に適する。
同製品は、1インチサイズ(24×24×10mm3)IMUのハイスペックモデルとして位置付けられる。同サイズの従来品「M-G330」「M-G366」「M-G370F」「M-G370S」とは互換性を有する。
加速度センサーの検出範囲を切り替え可能
加速度センサーの検出範囲は±8Gまたは±16Gで、ユーザー自身で切り替えられる。また、ジャイロセンサーの検出範囲全てにわたり、ノンリニアリティ特性が0.05%となった。素早い動作から遅い動作まで、さまざまな動作を計測できる。
消費電流は16mA(3.3V)、動作温度範囲は−40〜+85℃。最大データ出力レートが2000Hzで、出力分解能が16ビットまたは32ビットとなっている。インタフェースはSPIおよびUARTを備えた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 検出範囲の切り替えが可能な慣性計測ユニット
セイコーエプソンは、慣性計測ユニットのスタンダードモデル「M-G366PDG」とベーシックモデル「M-G330PDG」を発表した。加速度センサー検出範囲±8Gおよび±16Gを、ユーザー側で切り替えて使用できる。 - 姿勢や制振制御向け慣性計測ユニット
セイコーエプソンは、姿勢や制振制御向けの慣性計測ユニット「M-G370PDS0」を開発し、サンプル出荷を開始した。角度ランダムウォークやジャイロノイズ密度を従来品より低減。2022年春の量産開始を予定している。 - ASIL B対応、車載向けMEMS慣性モジュール
STマイクロエレクトロニクスは、車載向けMEMS慣性モジュール「ASM330LHB」を発表した。車載用に設計した3軸デジタル加速度センサーや、3軸デジタルジャイロセンサーを搭載している。 - LFM機能搭載、ADAS向け車載用イメージセンサー
オンセミは、車載用イメージセンサーファミリー「Hyperlux」を発表した。ADAS向けに2.1μmのピクセルサイズ、150dBのHDR、全車載温度範囲でのLFM機能を搭載している。