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ホットスワップ機能搭載の車載向けIC:STマイクロ STPM801
STマイクロエレクトロニクスは、車載機器向けに、ホットスワップ機能と理想ダイオードコントローラーを搭載した「STPM801」を発表した。機能安全性が求められる車載用途に適する。
STマイクロエレクトロニクスは2023年6月、車載機器向けに、ホットスワップ機能と理想ダイオードコントローラーを搭載した「STPM801」を発表した。既に量産を開始していて、1000個購入時の単価は約3米ドル(約400円)となる。
通常動作時の電力損失を低減
MOSFETの電圧降下が少なく、ショットキーダイオードの順方向電圧に比べて通常動作時の電力損失を低減できる。電源故障や入力短絡、停電時に逆電圧が生じた場合は、MOSFETをオフにすることで、付随する逆方向の過渡電流を止めることができる。
電源のOR-ingも提供する。メインバッテリーとバックアップバッテリーの切り替えにより、自動走行や高度運転支援システム(ADAS)などの機器に、中断することなく電源を供給できる。
ソフトスタート機能や保護機能、監視機能も備えた。ISO 26262のASIL(自動車安全性レベル) Dまでに対応可能。各種ECUや冗長電源供給システム、デュアルバッテリーシステムなど、機能安全性が求められる車載用途に適する。
電源電圧4〜65Vで動作し、暗電流は25μA。ホットスワップコントローラーにより、2つ目の外部NチャンネルMOSFETを駆動することで、ホットスワップ動作中の負荷を保護する。5×5mmのVFQFN-32パッケージで提供する。
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