エンジン制御、シート調整用の車載気圧センサー:インフィニオン KP464、KP466
インフィニオン テクノロジーズは、車載用気圧センサー「XENSIV(センシブ)」から、エンジン制御管理向けの「KP464」とシートの快適性に対応する「KP466」を発表した。
インフィニオン テクノロジーズは2023年6月、車載用気圧センサー「XENSIV(センシブ)」から、エンジン制御管理向けの「KP464」とシートの快適性に対応する「KP466」を発表した。既に受注を開始している。
KP464は、高度と天候条件で変化する大気圧を測定する。この測定データを用いて、エンジン制御システムが空気密度を計算し、空燃比を最適化する。また、密度測定に、マニホールド空気圧モニタリングなどの追加診断を組み合わせている。
KP466は、快適性や追加機能を備えたニューマチックシートシステムを提供。例えば、マルチコンターシート機能により、各自のニーズに合わせてシートの輪郭に調整できる。腰部サポートやシートクッションに組み込んだエアセルで、身体に合わせたシート調整も可能。ドライビングダイナミクス機能では、運転状況に合わせてシートのサイドボルスターを自動調整し、曲がり角でも乗員の安定性を確保する。センサーはSPIに対応していて、効率的に通信できる。
10ビット、12ビット、14ビットで圧力情報を送信
両製品ともに、車載電子部品規格「AEC-Q103-002」に準拠した。物理的な圧力を10ビット、12ビット、14ビットのいずれかのデジタル値に変換し、SPIインタフェースを介して情報を送信する。
デイジーチェーンへの統合も可能で、通信マイクロコントローラーの接続ピンの数を低減できる。チップ上に温度センサーを搭載していて、SPIコマンドに基づいて温度情報を送信できる。
センサーの消費電力を低減するパワーダウンモード、診断機能を備え、センサーセルと信号経路のテストが可能だ。センサーの起動時やウェイクアップ時に自動的に診断を実施できるほか、SPIコマンドによる直接的なトリガーにも対応する。
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