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32ビットRISC CPU搭載の静電容量式センサーIC:アルプスアルパイン HSLCMB
アルプスアルパインは、静電容量式センサーIC「HSLCMB」シリーズの販売を開始した。同社従来品と比較してSN比が大きく、ノイズ耐性や感度に優れる。車載タッチパネル、タッチレス操作などの用途に適する。
アルプスアルパインは2023年12月、静電容量式センサーIC「HSLCMB」シリーズの販売を開始した。車載タッチパネルやタッチレス操作、液面レベルセンサーといった用途に適する。
HSLCMBシリーズは、同社従来品と比較してSN比が大きく、遠く離れた物体の検出が可能。同じ距離の検出に用いる場合、センサー電極を小型化できる。
また、SN比が大きいことからノイズ耐性が高い。ロードノイズやエンジンノイズ、ラジオ電波などの信号が飛び交う車内でも、車載規格に適合できる。さらに、センサー電極の寄生容量を抑えるガード電極をコントロールして、対象物の容量のみを検出する。
32ビットRISC CPU搭載
動作電圧範囲は4.75〜5.5V、動作電流は14.5mA(Typ.)、センサー電極数は16ポート。32ビットのRISC CPUを備える。インタフェースはSPI、EUARTに対応している。
パッケージは、6×6×0.9mmの48ピンQFNを採用。動作温度は−40〜+105℃で、AEC-Q100 grade2に準拠する。また、ASIL-B対応の機能安全も備えている。
同社はこれまで自社製品の内製用にICを設計、開発してきた。HSLCMBシリーズは、同社初の外販向けとなる。
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