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高精度な過電流検出機能を搭載した1セル用電池保護IC:ミツミ電機 MM414x
ミツミ電機は、1セル用リチウムイオン電池用保護IC「MM414x」シリーズを発売した。過電流検出電圧精度は±0.5mVで、7A±1Aの放電過電流検出(LPS規格)に対して、0.5mΩのセンス抵抗まで対応できる。
ミツミ電機は2023年12月、1セル用リチウムイオン電池用保護IC「MM414x」シリーズを発売した。月産500万個で量産していて、サンプル価格は1個当たり50円(税別)となる。
過電流検出電圧精度±0.5mV、過充電検出電圧精度±15mV
過電流検出電圧精度は±0.5mVで、7A±1Aの放電過電流検出(LPS規格)に対して0.5mΩのセンス抵抗まで対応できる。過充電検出電圧精度は±15mV、過放電検出電圧精度は±35mVとなる。
セルの充放電時にセル電圧をモニタリングし、過充電や過放電の際に充放電制御用MOSFETをOFFにして、充放電電流を遮断する機能を備えた。また、センス抵抗間の電圧をモニタリングし、過電流の際に充放電制御用MOSFETをOFFにして異常な電流を遮断する。
パッケージは、従来の裏タブありに加え、裏タブなしも用意した。裏タブなしのパッケージはICの下に配線を通すことが可能で、保護回路基板の配線の自由度を高めて基板を小型化できる。
裏タブありのパッケージは、1.4×1.4×0.55mmのSSONを採用。裏タブなしのパッケージは、1.4×1.8×0.4mmのSSONもしくは1.6×1.8×0.55mmのSONから選択できる。
同シリーズの量産は、滋賀工場(MMIセミコンダクター)が前工程を担っている。同工場は、ミツミ電機の親会社ミネベアミツミが2021年10月にオムロンより取得した。
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