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電磁気学入門(7)降圧コンバーターの設計事例や損失計算 DC-DCコンバーター活用講座(50)(2/4 ページ)

電磁気学入門講座。今回は、降圧コンバーターの設計事例や、損失計算について解説します。

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降圧コンバーターの損失計算

 上記の降圧コンバーターの電力消費は、主に以下の3つの主要部品の損失によるものです。

  1. インダクターの導通損失
  2. MOSFETのスイッチングおよび導通損失
  3. ダイオードの導通損失

インダクターの損失

 一般的なインダクターの電流波形を下図に示します。

<strong>図2:降圧コンバーターのインダクター電流(簡略図)</strong>
図2:降圧コンバーターのインダクター電流(簡略図)

 インダクターの平均電力消費は以下の式で求められます。

<strong>式4:インダクターの電力消費</strong>
式4:インダクターの電力消費

 ただし、

<strong>式5:インダクターの実効電流(係数12は三角波形状から)</strong>
式5:インダクターの実効電流(係数12は三角波形状から)

 リップルをIaverageの30%として、式16はI2RMS_L=1.00375×I2averageに簡略化できます。誤差の限界はわずか0.375%なので、出力の実効電流は差し支えなく平均出力電流を供給できます。

 ピーク電流は以下の式で計算できます。

<strong>式6:ピークインダクター電流</strong>
式6:ピークインダクター電流

 この式は、インダクター実効電流はほとんど平均出力電流に依存し、出力リップルは無視できますが、そのリップルによるピークインダクター電流は15%大きいこと意味しています。

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