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突入電流防止回路がなぜ無い! ―― パワー不足のモータドライバー電源の修理(後編):Wired, Weird(2/2 ページ)
オーバーヒート症状が出ているモータードライバーの修理の続きだ。今回は修理とともに、故障の再発を防ぐ措置も講じた。
修理完了、見た目は新品に
図4に、修理完了後の基板を示す。
図4で見えるのは基板の部品面だけだが、基板のハンダ面も部品面もクリーニングして見た目は新品に戻した。依頼主へ修理品を配送して、装置での動作確認を依頼した。
今まで多数のインバーターを修理したが、電解コンデンサーの突入電流防止回路がない製品を初めて見た。AC200Vの電源を2200μFの大容量の電解コンデンサーに突入電流防止回路なしで接続すれば100Aを超える突入電流が流れて、ヒューズやスイッチを壊してしまう。これだけ電力が大きい電源ならば、突入防止抵抗を入れて、電源が安定するとリレー接点で抵抗を短絡するという一番確実な突入電流の防止回路を付けるべきだろう。
修理依頼主から「修理品を装置に実装したら、正常に動作した」と連絡があった。修理した電源基板の電解コンデンサーはあまり劣化していなかったので長い間、単相運転の軽負荷で稼働していた可能性が高い。依頼主の手元には同じ電源機器が複数台あるだろう。このようなパワー不足の電源機器ならば、同じ修理を依頼されることになるだろう。
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