単極双投機能を付与したタクタイルスイッチ:リテルヒューズ KSC DCTシリーズ
リテルヒューズは、C&Kスイッチブランドのタクタイルスイッチ「KSC DCT」シリーズを発売する。デュアル回路の技術に単極双投の機能性と優れた安全性を付与した。
リテルヒューズは2024年11月、C&Kスイッチブランドのタクタイルスイッチ「KSC DCT」シリーズを同年11月中旬に発売すると発表した。
デュアル回路技術(DCT)は、1つのタクタイルスイッチの本体内部に2つの独立した出力信号を生成する機能だ。KSC DCTシリーズはデュアル回路の技術に単極双投(SPDT)の機能性と優れた安全性を付与したものだ。
パッケージは、6.2×6.2×5.2mmサイズのJ字型SMTパッケージを採用。表面実装技術(SMT)用の密閉型IP 67定格で、モーメンタリーアクションのタクタイルスイッチだ。
30万サイクルの長寿命
作動力4.75N(±1.25N)に耐えるソフトアクチュエーターを搭載し、電気的寿命は30万サイクルと長寿命を特徴としている。既存の設計や次世代の設計にもシームレスに統合でき、ちりの多い環境においても優れた長期信頼性を提供する。
特許取得済みの設計によって、タクタイルスイッチの実際の状態をスイッチが使用されていない場合でも正確に監視できる。これによってサイレント信号と機器の故障を区別できる。SPDTによって、意図しないドアの開閉などの故障を能動的に検証できる。
主な仕様は、電気的寿命が30万サイクル、動作温度が−40〜+85℃、接点電流定格が50mA、接点抵抗が最大で100mΩ、絶縁抵抗が最小で10MΩ、絶縁耐力は最小で250Vrms。
車載用ドアハンドル、EV充電ステーションユニット、二輪や三輪自動車、電動工具、芝刈り機、除雪機、家庭用電化製品、電気外科手術用機器、携帯用医療機器、エレベーター、火災報知機などでの利用を見込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 自動車設計の進化で電子部品への要求はどう変わる?
電動化が進む自動車の設計において、車載用エレクトロニクスに対する要求はどう変化しているのだろうか。コネクターなどを手掛けるMolexと、半導体/電子部品ディストリビューターのDigiKeyが解説する。 - 5G基地局向け吸収型SPDTスイッチ
日清紡マイクロデバイスは、5G基地局に適した吸収型SPDTスイッチ「NT1819」のサンプル配布を開始した。sub-6帯域で、60dB以上の高アイソレーションを達成している。 - 高精度な動作高さの密閉型タクタイルスイッチ
リテルヒューズは、密閉型タクタイルスイッチ「KSC2」シリーズを発表した。高精度で設計された動作高さ、IP67規格準拠の耐久性と長寿命を特徴とする。 - 直径0.35mmのSPCを採用したUSB4対応防水コネクター
ヨコオは、直径0.35mmのスプリングコネクターを開発し、これを用いてUSB4対応の「高速伝送 40Gbps 防水コネクター」を製品化した。 - microSD対応のプッシュ-プッシュタイプコネクター、小型ICT機器向けに
日本航空電子工業は、小型情報通信技術機器向けに、microSD対応のプッシュ-プッシュタイプコネクター「ST12」シリーズの販売を開始した。カードの脱落を防止する、メカニカルロック構造を採用している。