連載
マイクロプロセッサを使用したシステム、基板レイアウト作成時の重要ポイントは:マイクロプロセッサQ&Aハンドブック(4)(4/6 ページ)
マイクロプロセッサ(MPU)を使用したボードを開発するユーザーが抱えるさまざまな悩みに対し、マイクロプロセッサメーカーのエンジニアが回答していく連載「マイクロプロセッサQ&Aハンドブック」。今回は、「基板レイアウト作成時の重要ポイント」について紹介します。
Q3 銅箔の厚みのozとは何ですか?
A3 銅箔の厚みの単位は、一般的にoz(オンス)で指定されます。1ozの厚みは0.035mmに相当します。0.5ozであれば0.017mmになります。
Q4 具体的な層構成の例はどのようになりますか?
A4 前述の項目を考慮した、一般的な基板材料であるFR-4での4層基板の層構成の例を表2に示します。また、FR-4での6層基板の層構成の例を表3に示します。
名称 | 厚み[mm] | 比誘電率 | 配線層の割当て |
---|---|---|---|
ソルダレジスト(トップ) | 0.025 | 3.5 | - |
銅箔(トップ) | 0.037 | - | 配線層 トップ側に配置されたDDRメモリの信号など、インピーダンスマッチングが重要な高速信号 |
プリプレグ | 0.07 | 4.1 | - |
銅箔(L2) | 0.035 | - | GND層 トップとボトムのGNDとはビアで接続すること |
コア材 | 1.33 | 4.25 | - |
銅箔(L3) | 0.035 | - | - |
プリプレグ | 0.07 | 4.1 | 電源層 VDD_DDR(DDR3L), VDD2_DDR(LPDDR2/3) |
銅箔(L4) | 0.037 | - | その他信号の配線 |
ソルダレジスト(ボトム) | 0.025 | 3.5 | - |
表2:FR-4での4層基板の層構成例 |
名称 | 厚み[mm] | 比誘電率 | 配線層の割当 |
---|---|---|---|
ソルダレジスト(トップ) | 0.025 | 3.5 | - |
銅箔(トップ) | 0.046 | - | 配線層 トップ側に配置されたDDRメモリのデータ信号(DQ0-31,DQS)など、インピーダンスマッチングが重要な高速信号 |
プリプレグ | 0.071 | 4.21 | - |
銅箔(L2) | 0.035 | - | GND層 トップとボトムのGNDとはビアで接続すること |
プリプレグ | 0.094 | 4.09 | - |
銅箔(L3) | 0.023 | - | DDRメモリのアドレス/コントロール信号(A0-15, BA0-2, RASN, CASN, WEN, CSN, CKE, ODT, CLK)など |
コア材 | 0.865 | 4.68 | - |
銅箔(L4) | 0.023 | - | |
プリプレグ | 0.094 | 4.09 | |
銅箔(L5) | 0.035 | - | 電源層 VDD_DDR(DDR3L), VDD2_DDR(LPDDR2/3) |
プリプレグ | 0.071 | 4.21 | - |
銅箔(ボトム) | 0.046 | - | デカップリングキャパシターの配線 |
ソルダレジスト(ボトム) | 0.025 | 3.5 | - |
表3:FR-4での6層基板の層構成例 |
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.